【育児】可愛いものが好きな息子 ~絵本『ピンクはおとこのこのいろ』に触れて~
「ねぇ、かあちゃん。
男の子が『プリキュア』好きでもいいの?」
あるとき息子が聞いてきました。
「いいんだよ、男の子が『プリキュア』好きでも、女の子が『仮面ライダー』を好きでも。
お友達に知られるのが恥ずかしかったらさ、言わなくていいじゃん。
おうちでは好きなもの観ていいんだから。」
私はそう答えました。
子ども達の中で「『プリキュア』は女の子が観るもの」という空気があるのでしょう。
プリキュアになりたいとかグッズが欲しいとかではなく、純粋に物語として楽しんでいる息子は、そういう空気に居心地の悪さを感じているようです。
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可愛いものが好きな息子。
ぬいぐるみや動物や『すみっコぐらし』が大好き。
年少の頃は、幼稚園に持っていくハンカチやマスクも『すみっコ』でした。
でも、年長になると「可愛いものが好きな自分」が恥ずかしくなったようで、『ドラえもん』や『ポケモン』のものを持つようになりました。(あ、ドラえもんは昔から好きです)
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ピンク色も好きで、年少の頃は「ピンクのランドセルが欲しい!」と言っていました。
それに関しては、私としては「うーん…」。
色に対する偏見はありません。
息子にピンクの服を着せることもあります。
ですが、ランドセルとなると話は別。
6年間使うものなので、いずれ本人がピンクを嫌がるようになるのではないかな、と。
案の定、年長になると「黒のランドセルがいい」と言い出しました。
好きなものは自由でいいと思います。
ただ、学校など公の場で身に付けるもの(特に長く使うもの)は、親子でよく話し合って決めるのが我が家の方針です。
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あと、好きなものに関して、すべて曝け出す必要はないと思っています。
息子が堂々と言えるのなら『すみっコ』や『プリキュア』が好き、と言ってもいいし
恥ずかしいとか「からかわれそう」と感じるのであれば「こっそり好き」でいいと思うんです。
風間くんが『もえP』を好きなことを隠しているように。@クレヨンしんちゃん
私も、好きなものをすべて曝け出していたわけではなかったしなぁ。
むしろ隠して生きてきた。
こうやって「内の自分」と「外の自分」に折り合いをつけていくのも、時には必要なんじゃないかな。
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記事を書きながら『ピンクはおとこのこのいろ』という絵本を思い出しました。
ピンク、青…どんな色だって、男の子も女の子も好きになっていいんだよ、そんな内容です。
世間ではジェンダーへの理解や個人の尊重という考えが広まりつつあるけれど、
子どもって素直で、それでいて残酷だから、「性別にそぐわない」と感じるとすぐに「からかいの対象」にしてしまう。
(息子も、偶然お友達と会ったときに『すみっコ』の腕時計を見られて「男なのに『すみっコ』つけてるー!」と指摘されたことがあります…)
なので、性別関係なく「好きなものは好きでいい」と優しく伝えてくれる絵本の存在はありがたいです。
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好きなものを人に話すも良し、隠すも良し。
ただ、公表したときに
「あなたはそうなんだね」とか
「そういう考え方もあるんだね」
と、受け止めてもらえる土壌があるといいな。
息子にとっては、私が「受け止める土壌」でありたいし、世の中も少しずつそうなってくれるとうれしい。
息子には、自分の好きなものも、周りの人の「何かを好きな気持ち」も大事にしてほしい。
また、お互いのすべてを理解することは難しくても少しずつ歩み寄れる、そんな人間関係を築いてほしいな、と思います。
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長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
そういえば去年、こんな記事を書いていました。
息子は『学校の怪談』が好きで、今でもDVDを繰り返し観ています。
可愛いものも好きだし、ホラーも好き、そんな子です。
私の趣味にも、なんだかんだ付き合ってくれます。
韓国好きな私と一緒に『ハングルッ!ナビ』を観てくれて、いつの間にか韓国語を覚えている、そんな子です。
好奇心旺盛で、ちょっとやんちゃだけど優しい。
そんな息子が私は大好きです。