最近観た映画 #1 ~ペパーミント・キャンディー/オアシス~
去年の12月から「毎月映画を観る」を続けています。
観た映画が溜まってきたので、自分記録用として映画の感想を綴りたいと思います。
ペパーミント・キャンディー(2000年/韓国)
あらすじ
感想
16~17歳の頃に2回観て、今回3回目の鑑賞。
3日前、5年前、12年前…と時を逆行しながら紐解かれる男の人生。
20年を遡る中で、ヨンホが経験したこと、諦めたもの、失ったものが次々と明るみになる。
結末を知りながら過去を辿る作業は、何度観ても苦しい…。
時を遡った先に辿り着いた20年前の記憶。
かつての恋人スニムに出会う河川敷は、ヨンホが自らの手で人生を終わらせようとする冒頭と同じ場所だった。
2つの場面の、希望と絶望の対比がせつない。
本作では、このラストをいちばん描きたかったんじゃないかな、と思う。
「あの日に帰りたい」と願っても、過去に戻ることはできない。
純朴な青年だった頃を描くラストシーンが儚くも美しい。
主演のソル・ギョングさんの演技が素晴らしい。20歳から40歳までの20年を見事に演じています。
イ・チャンドン監督のインタビューによると、時系列に沿ってではなく、作品の展開通りに撮影されたとのこと。
オアシス(2002年/韓国)
あらすじ
感想
『ペパーミント・キャンディー』の監督・俳優陣による本作。
タイトルは知っていたのに、どうしてもっと早く観ておかなかったのだろう…!
社会に適応できない青年と脳性麻痺の女性のラブストーリー。
ムン・ソリ演じるコンジュが、空想の中で健常の女性になるシーンで、はじめて彼女が一人の美しい女性だったのだと気づく。
ジョンドゥだけは、最初からずっと彼女を一人の女性として見ていたんだね。
障がい者というフィルターを通してでしか彼女を見られなかった自分を恥じてしまう…。
こちらもラストが秀逸。
二人の逢瀬は最悪な展開を迎えてしまうが、ジョンドゥがコンジュのためにしたラストシーンには大きく胸を打たれる。こんな愛の形は見たことがない。
『ペパーミントキャンディー』と『オアシス』。
どちらも重々しく、心が抉られるような気分になる。安易に人に薦めることはできない。
でも、「心に残る映画は?」と問われれば、この2作を真っ先に挙げるだろうことは間違いない。
***
以上、2022年12月に観た映画の感想でした。
この数ヶ月間に観たのは、韓国映画がほとんどなのですが
映画の中でハングルが出るたびに
「読める、読めるぞ…!」
ってムスカの気分で観ています。
(尚、単語の意味は分かっていない)
これからも毎月1本以上を目標に(そして、韓国語に少しでも慣れるように)映画を観続けていきたいです。