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カメラを止めても、留めない様に

📸2019.6 新宿K's cinema 

文芸サロン「青い傘」内の企画()にて、綴りそびれていた『カメラを止めるな!』の話。台詞を誦じるほどには観ているけど、内容ではなく自分との関わり方について少々。観た人が読む前提で書いてるからネタバレだらけにつき注意。またカメ止めについては書くかもね。

映画の感想記事・映画に関した物語記事。テーマは2010年代の映画。#note映画部 #青い傘

カメ止めとの出逢い

映画館に年1行くかどうか、だった私がその映画の名前を目にしたのは、さっしーこと指原莉乃さまのツイート。

さっしーが言うなんてそんなに面白いのか〜でも我が街では8月からか〜まあ始まったら観るか〜、とぼんやり思いながら、お盆も過ぎた8月の終わり、男女4人で観に行った。

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まんまとハマった。笑

「ネタバレ禁止!」「知識を入れずに観に行くんだ!!」という評判のおかげで「ワークショップで作った自主映画」くらいの認識で行ったので(まず自主映画をまともに観たこともなかった)最初の30分で「えっ?みんなこれに1,800円払ったの?」って本気で思った(ごめんなさい…)。「でもこんなに噂になってるなら何か面白いことが起きるはずなんだ…!」と祈り続けながら見つめたエンドロール。二度目の始まりに、こみ上げる笑みが止まらなかった。久しぶりに出会ったワクワク感。

感想を呟くとキャストや監督からすぐいいねやコメントを貰えて、その距離の近さにドキドキした。インディーズバンドを応援していた学生時代を懐かしみつつ、鑑賞回数を重ねる日々。東京では連日誰かしらが舞台挨拶をしていて、そのツイート達を羨ましく見ていた。

そんな最中、キャストの数名が私の住む街に訪れる機会があった。この話だけで1万字書けるけど今回は割愛しまして、バンドマンがよく言う「君の街まで逢いに来たよ」の境地に立たされたが最後、逢えるんだと分かって気持ちが高まりすぎた私は翌月から遠征の民と化した(笑) ちょうどその時アイドルにも興味を失いかけていた中で、推したい!とお慕い申し上げる存在に出逢ってしまったのです…。カメ止めでハマった接触の沼。認知してくれて、写真撮ったりお話したりサイン貰ったり普通にやってるなんてジャニヲタからしたら有り得ないでしょ? インディーズバンドも距離は近かったけど顔がカッコ良くて好きになった人は居なかったから新鮮だった…(笑)

だって私も裏方だから

カメ止めの何にグッときたかと言えば「どんなに綺麗に作られたものでも"血の滲む"努力がそこにはある」という当たり前の過程を見せてくれたことだと思っている(『ONE CUT OF THE DEAD』は全然綺麗じゃないんだけどね笑)🧟‍♂️

私も裏方に徹していることが多いお仕事。どんなに企画を組み立てても直前や当日のイレギュラー/トラブルなんて現場にはつきもので、咄嗟の判断力や変更への対応力が求められる。あの嘘っぽく血生臭いドタバタ劇に心温まる親子のドラマが隠されてるなんて誰も思わないけれど、往々にして「いい話」は虚構の中に真実味を帯びて存在するものだよなと思う。まあ、土曜の昼間からゾンビドラマの生放送なんて誰が観るんだよ!とは思うのだけど。笑

特技は遠征、趣味は聖地巡礼です

東京に住んでるの?と言われるくらいイベントに出没したことは反省こそしているものの後悔はしていない。新幹線を山手線かのように乗りこなしてしまったのは財布を痛めつけたけれど、貯金を減らしても心の豊かさという意味では貯蓄ができたと思っている(いいこと風に言って使ったお金を数えないようにしている…!)。カメ止め関連は東京だけど、そのキャストが出ている映画を観る為に北は函館から南は広島まで、なんなら映画祭の為にキャストが訪れたスペイン・シッチェスまで聖地巡礼したことも大変良い思い出。シッチェスほんと素敵な街だった…また行きたい…。

止めたくないカメラって何だろう?

カメ止めを観て変わった気持ち、得たものが沢山ある。

・ものづくりをまたしたいと思う様になった
・裏方のお仕事を誇りを持ってやろうと思った
・好きな人たちとお仕事をしたくて、推し事がお仕事になれば(ならなくても、近づけられたら)良いと願って働き始めた初心を思い出した
・やりたいことは口に出す大切さ。具体的にアクションしたらやらせてもらえたりすること

*『FUKUSHIMA DAY』の話はまたいつか…。

・関係者にもファンにも沢山 出会わせてもらって交友関係や視野が拡がった
・乗り物に乗れば何処にでも行ける←
・自主映画って面白い!東京の劇場にちょくちょく訪れるようになった
・体力と財力があればなんとかなる
...and more.

タイトルの「留めない様に」したいのは、自分自身。

わざわざ地方からイベントに出向いたり、あまつさえ本人も登壇しない5分間(!)の短編映画を目的に遠征するのは、一重に応援したいという気持ち。沢山もらったものを少しでも返せたらいいなぁと思ってる節はある。面白い作品や素敵な人たちと引き合わせてもらってばかりで、貰いっぱなしな気はしちゃうけど…。

この不思議な関係たちを愛し続けていられるように、私も人生のカメラを止めず、同じ所に留まらず歩み続けて行きたい。そう思わせてくれた『カメラを止めるな!』を取り巻く人々に心から感謝して、この筆を一旦置くことにします。また逢いたいな。

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Shiori
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