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デザインスタジオブランドアイデンティティ製作記 - (1)コアバリュー


01 デザインスタジオのロゴと方向性の設定

ブランドアイデンティティとは

デザインスタジオを始める前に、方向性を設定することにしました。通常、ブランドの方向性はアイデンティティに表れます。アイデンティティとは、ブランドのビジョン、考え方、現状だけでなく将来の拡張性まで包括する必要があります。他の人が見たとき、そのブランドに対する心理的な反応が起こるべきです。その心理的な反応は大抵好奇心であり、好奇心は人々に好意的な通路を作り出します。

デザインスタジオを始める際に最初にデザインしなければならないのは、ブランドアイデンティティに関連する部分でした。ここでいうブランドアイデンティティとは、ブランドの方向性とビジョンを包括する概念であり、視覚的な部分だけでなくブランドのすべての活動で示されなければなりません。この文章を通じて、堂々とデザインを始めながら、設定したブランドアイデンティティ、ビジョン、方向性を共有したいと思います。

ブランドアイデンティティの必要性

しばしばブランドアイデンティティの必要性について質問されることがあります。ブランドアイデンティティを開発すると、それがどこでどのように使用され、どのような経済的価値を持ち、それが消費者にどのような影響を与えるか、明確に説明されないためです。それでもなお、様々な企業がブランドのアイデンティティを作り上げるために様々な努力をしているのは、消費者の認知領域にブランドアイデンティティが大きな役割を果たしているからではないでしょうか?

ブランドアイデンティティは、ブランドを他のブランドと区別するようにします。そして、ブランドが消費者に肯定的な感情を引き起こすと、消費者は競合するブランドの中で肯定的な感情を引き起こしたブランドを選択します。

つまり、ブランドアイデンティティ=ブランド選択に影響を与えます。

ブランドアイデンティティは、消費者だけでなく企業にもかなりの経済的価値をもたらします。うまく作られたアイデンティティは消費者に良い印象を与え、その認識によって自然に広告効果を得ることができます。また、アイデンティティの作業を通じてシンボル、カラー、グラフィックソースを作成すると、視覚的リソースを通じてブランドのイメージを伝え、拡張可能になります。このプロセスで新しいイメージを作り上げる必要がないので、企画、デザインプロセスに必要なリソースを節約できます。

つまり、ブランドにとってブランドアイデンティティ=1)認識 2)広告 3)リソースの節約の利点があります。

それゆえに、堂々デザインスタジオの方向性とポジションを明確にするためにアイデンティティを確立する作業を進めました。

02 デザインスタジオの方向性

ブランドアイデンティティの決定方法

では、ブランドアイデンティティはどのようにして決定すればよいでしょうか。私たちの「コドゥンデザインスタジオ」は、ブランドのアイデンティティを確立するための過程を説明します。ブランドアイデンティティを確立する方法はさまざまありますが、ブランドの始まりから必ず押さえるべきは明確な方向性の設定です。以下の質問を通じて、私はブランドの方向性を設定しました。

  1. ブランドはどのような顧客を対象にするか。

  2. ブランドはどのような手段で顧客にアプローチするか。

  3. ブランドを1つの物事/言葉で定義するならば、どのように定義するか。

  4. ブランドのアイデンティティを表現できる方法/手段/メディアは何か。

(1) どのような顧客を対象にするか

デザインスタジオの方向性を設定する過程で、顧客のペルソナを設定しました。どのような顧客を対象にするかによって、ブランドの運営方針が完全に異なるため、顧客を設定する過程を細心の注意を払って準備する必要があります。私たちの「コドゥンデザインスタジオ」の場合、1) 一般的なデザインとアイデアから離れたデザインを求める顧客、2) 問題に対する多角的な分析と解釈を求める顧客、3) デザインプロセスを必要に応じて選択する顧客を設定しました。特にウェブ/アプリデザインの場合、すべてのサービス/製品/企業が同じプロセスを望んでいるわけではないため、ペルソナを選定する過程でその内容を取り入れました。

(2) どのような手段で顧客にアプローチするか

顧客を設定したら、どのような手段で顧客にアプローチするかを選択することが重要です。顧客を設定するだけでなく、顧客にアプローチする方法によって示すべきイメージが異なります。また、どのような手段でアプローチするかによって、適切なメディアと手段を設定することになります。私たちの「コドゥンデザインスタジオ」では、顧客にアプローチするためにイメージが作成され、ストーリーが明らかになるコンテンツを提供することにしました。また、プロセスとストーリーだけでなく、イメージがアピールされるコンテンツ、プロセスとストーリーをイメージで示すコンテンツなど、メディアの特性に応じてコンテンツの種類を異なるものにしました。

ブランドアイデンティティの核心は、さまざまなメディアを利用してブランドのアピールポイントを正確に示すことにあります。そのため、顧客にアプローチする方法を明確に設定する必要があります。

(3) 1つの物事/言葉で定義するならば、どのように定義するか

以上で顧客に関する考慮を十分に進めたら、ブランドを確立する段階です。物事や言葉でブランドを確立する過程は、抽象的なものを概念に変える過程です。このようにして作成された概念を通じて、人々に内容を伝えることができます。

コドゥンデザインスタジオ」を始める際には、鋭い発想で問題を解決できるデザインを行い、これを消費者に軽快に伝えられるデザインを方向性としました。自身の個性が強いデザインや生産性に焦点を当てたデザインも良いでしょう。しかし、新鮮なアイデアを通じて問題解決と直結するデザイン、消費者に興味を引き、肯定的な感情を生み出すデザインを行えば、より楽しいものになると考えました。

コドゥンデザインスタジオ」の「거뜬(コドゥン)」という言葉は、「物事/問題を力の差で軽快に解決する」という意味を持っています。「거뜬(コドゥン)」という言葉は、軽快で、鋭利で、粗野で魅力的な方法で問題を解決することを意味します。もしこのスタジオを1つの物事/言葉で定義するならば、どのように定義するのが良いでしょうかと考えました。何かを軽々と解決できるものについて考え、『紙』という言葉が思い浮かびました。紙はさまざまな形に変わることができ、個々の紙は軽いですが、複数の紙を重ねると重くなります。『コドゥンデザインスタジオ』が追求するデザインも、紙の特性と似ていると考え、『紙』をブランドイメージとして定義しました。ただし、デザインキーワードを『紙』に定義したからといって、そのキーワードが直感的にすべてを示す必要はありません。正確に言えば、「コドゥンデザインスタジオ」は紙の特性を借りて定義されています。

(4) アイデンティティを表現できる方法/手段/メディアは何か

これを基に、さらに深いブランディングを行うために、「コドゥン」、そして「紙」

という言葉を中心に考えてみた結果、1)軽快さ、2)鋭利さ、3)粗野さを中心に「コドゥンデザインスタジオ」を定義すべきだと考えました。紙の重みは軽いです。紙の断面は鋭いです。紙の表面は粗野です。そして、各キーワードからイメージを具体化する過程を進めました。

軽快さが持つ重みの違い、鋭利さが持つ線の感覚、粗野な表面が持つ視覚的な荒々しさが「コドゥンデザインスタジオ」のすべての方向性で表れるべきだと考えました。そのため、アイデンティティはロゴ/フォント/カラー/グラフィック画像/ウェブデザイン/名刺/コンテンツを通じて示すことにしました。そして、デザイン中に出てきたリソースやルールをデザインシステムガイドを通じて整理することに決めました。

03 結びにかえて

ブランドのアイデンティティとどのようなアイデンティティ作業をするかを決定するプロセスを経ました。このプロセスを通じて、内部で確認できるブランドの核となる価値を定義し、定義された核となる価値を基に、視覚的な作業に進む背景を整えました。ブランディングを行う際にどのようにすると良いか、どのような内容を含めると良いかを考えている人々に少しでも助けになれば幸いです。

次回では、整理された核となる価値と方向性がどのように視覚的な作業に落とし込まれるかを紹介します。

長文をお読みいただきありがとうございました。次回も多くの期待をお願いします。ありがとうございます!

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