#5 いただいたら、お返ししよう
大変、大変。
現在GCDF講座は残すところあと1回。
課題などに追われてnote更新が滞ってしまいました。
でも今のタイミングでこの第5回あたりから振り返るのは、少し間が空いてからの復習になって良いかも。
今回は第5回の記録です。
第2回、第3回でカウンセリング実技を学んで、結構心が折れていたタイミング。
今まで何も考えずカウンセリングやっていた自分が本当に怖い。
ロープレをするのが若干恐怖にもなってきていた。
今回は、カウンセリングの最終プロセスまでの流れを理解するということで、30分のカウンセリング動画を視聴。
逐語録(※会話内容を文字に起こしたもの)を手元に置き、動画でクライアントの表情や口調の変化を見ながら学ぶというもの。
トレーナーから「どこでクライアントの表情が変わったかメモしておいてください」との指示。正直、そんなにわかるものなのか?と思いながら視聴を始める。
びっくりした。
あ、今心が開けたな、と思った。
もちろん学習用のサンプル動画なので、少しわかりやすく誇張した役作りをしているとは思う。
それにしたって、側から見ていると相手の変化ってわかるものなのだなと思った。
同時に、普段自分は相手をきちんと観ながら会話できているだろうか、と反省もした。
ちゃんと相手と向き合おう、と感じた瞬間。
キャリアカウンセリングは基本的には初対面のクライアントと会話し、悩みを聴いて解決の糸口を一緒に探っていく。
初対面、なのだ。
もちろん、クライアントも何らか解決をしたくて助けを求めて訪問しているのだから、ある程度話したいことは話そうとしてくれると思う。
だけど「この人なら親身に考えてくれそう、解決してくれそう」と心を開いて胸の内を詳らかに話してくれるかどうかは、カウンセラーの力量次第。
その心の扉を開ける一つの判断材料が「自分の伝えたことを理解してくれたかどうか」なのだ。
普段の会話を思い返してみてほしい。
何気なく会話し、友人や家族であれば「あれ」「それ」などでもそのまま会話が続いていく場面も多いだろう。
でも初対面の人だったら?
相手が指す「あれ」と、自分が指す「あれ」が違うかもしれない。
その有耶無耶のまま会話を進めて、話がすれ違っていたという経験はないだろうか。
カウンセリングでは、丁寧にクライアントの言葉を受け取り、
相手が「何について」「どうだ(どう思っているのか)」と言っているのかを必死に理解することから始める。
頭の中で「この人はこう思ったということだな」と理解したら、それを頭の中に留めず、相手に「○○についてこう思ったということですか?」と言葉にして返す。
最初はその繰り返しなのだ。
正直そればかりやっていると、なかなか会話が進まずまどろっこしいと感じる人もいると思う。
私自身、ロープレをやってとても感じていた。
でも回を重ねるごとに、自分が伝えたことをきちんと言葉にして返してもらえると、「この人は私の言ったことをわかってくれてるな」と安心感が芽生えた。
クライアントは、さまざまな悩みを抱えている。
それは時として周囲の身近な人にもなかなか言えないような悩みだったりもする。
そんな悩みを、初対面の自分に少しずつ話そうとしてくれるのだ。
そのいただいた勇気を、きちんと言葉にして返していこう。
ということなんだなと理解して、とても腹落ちした。
カウンセラーにも様々なタイプの人がいる。
私は、クライアントからいただいた勇気をきちんとお返ししていけるカウンセラーになりたい。
そう決意した日だった。