呆気ないお別れ
昨日は「人は簡単には死ねない」などという些か不謹慎なタイトルで母のことを書きましたが、これは母自身が繰り返し口にしていた言葉です。
30代から、病気がちの両親の世話に追われ、50代で同居していた姑が入院して、そのまま10年近く生きました。
一言で長生きといってもいろいろです。
健康寿命で人生を全うするのが理想ですが、自分の意思に拘らず、心臓が止まらない限り、人は生き続けます。
一方、あまりに呆気ない死もあります。
8月31日、横浜駅近くの商業ビルから若い女性が飛び降り、下を通行していた女性が巻き込まれて二人とも死亡するという、不幸な出来事がありました。
飛び降りたのは17歳の高校3年生、巻き添えになったのは32歳の会社員。
夕刻、友人3人と歩いていたところだったといいます。
昨日はまた、こんなニュースを見ました。
東京都日野市のイチョウの木の枝が落下し、たまたま歩いていた36歳の男性が下敷きになって死亡したというのです。
まさか、そんなことが…と驚きました。
木は腐っていたわけではなく、自らの重みで折れてしまったということです。
この時季、ギンナンが実り、枝が重くなると樹木医の人がコメントしていました。
東京都の木はイチョウです。
東京に限らず、イチョウは神社のご神木、街路樹などとして、そこここにあります。
おちおちイチョウの木の下も歩けません。
「行ってきます」と家を出て、帰らぬ人となる。
そんな突然のお別れもあります。