№6112:お客さんをひとりも放置しないジムが求められている(当たり前だ!)
こんにちは。FBL大学学長&スモールジム会長の遠藤です。
2013年から「少人数型会員制オンラインビジネススクール(FBL大学)」を運営し、2020年から約20坪タイプの「スモールジム」を全国に展開中です(2024年度内に全国50店舗体制見込み)。
さて、昨日は日本のフィットネスクラブの致命的な問題点として「未利用低利用者がいないと利益が出ないこと」を改めて示しました。
このことは裏を返せば「スタッフが推奨している回数通りに会員がクラブを利用したら施設がパンクすること」を示しています。
わかっている方には釈迦に説法ですが、簡易に説明します。
フィットネスクラブのスタッフはお客さんに「週2回以上通ってください」と言うケースが多いです。
これはトレーニング効果としても理に適っています。
また、週1回だと少ないし、週3回だと多いという思惑もあるでしょう。
お客さん側から見ても、週1回だと「会費を損している」と感じるし(最初だけですが・・)、週3回だと「負担になる」と感じると思います。
いずれにせよ、週2回くらいが推奨されています。
※スモールジムは明確な理由に基づいて週1回を推奨しています。
この時、会員数が3000名だったとします。
3000名が週2回利用したら、のべ利用者は6000名です。
6000名を週の営業日数の6で割ります。
※日曜が少ないなどの利用の偏りは無視。
1日の利用者は1000人です。
1日1000名をスムーズに受け入れられるクラブは多くありません。
必然的に大型施設になります。
大型施設は家賃も維持費も高くなるので、会員数3000名ではやってられません。
が、今の時代、会員数4000名、5000名は難しい。
なので、3000名くらいでもやっていけるように無人化したり、省力化したりして延命措置をします。
つまり、現状の多くはなし崩し的に自分たちが当初想定した最大会員の6~7割くらいになっているということです。
もしも今、メンバーがある程度快適に施設が利用できているとすれば、それはクラブ側が想定している会員数より少ないからです。
ちなみにこれは会員数の如何に関係ありません。
もともと大半のフィットネスクラブは会員の約20~40%が未利用低利用になることを前提に設計されています。
想定会員数が1000名のクラブでも、現状700名くらいになっていますから「ある程度計算が合う」という風になるわけです。
念のため言っておくと、想定より会員数が減っても会員の約20~40%が未利用低利用になることに変わりはありません。
その状態で利用勝手がちょうどいいということを逆から言えば、目標会員が集まって、全員が週2回以上利用したら施設がパンクすることに説明は不要でしょう。
※全員が10分くらいで退館すれば話は別。
そんなわけで「施設を使わなくても黙ってお金を払ってね。お客さまの自己責任なのでこちらからはいっさい連絡はしません」となるわけです。
あなたがお客側でこれをされたら嫌じゃないですか?
が、平気な顔をしてこれをやっている。
人間力のある人にはできない仕事です。
求められているのは「お客さんをひとりも放置しないジム」です。
当たり前のことです。