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植物に囲まれた湖畔のひとコマ:今ここにある不思議

道路側にあるマルベリーの木が育ちすぎて困っている。

お隣のドライブウェー上にもわさわさと到達してしまって
枝を払わなければと思ううちに
お隣の方が切ってくれて、文句を言うわけでもなく優しくも切った枝がうちの敷地内に置かれていた。

湖畔の家の間借り人に頼んでいたのがやっと時間を取ってくれて
もっと大掛かりに枝を払ってくれた。

その枝を、ヤードごみ収集に出すためにさらに切っていたら
向いに住むキースがやってきた。
ちょうど自分ちの芝を刈っていたのである。

いや~クリーピングチャーリーには困ったよ。

(誰それ?)
??顔でキースの顔をみると

芝がやられちゃってさあ。
きみんちにはなさそうだなあ

そして

ははーん、この木はよく伸びるね~

とマルベリーの木を見上げ

ジェイが植えた時はこんなくらいだったよ

キースは腰丈を掌で示した。

ほら電線を越してる枝
あれも切った方がいいんじゃないかい?

実は去年も一昨年もこの木を切ってくれたキースである。

芝刈りの途中でしょう、また時間あるときでいいよ

そういうと

サングラスの顔を近づけて

大丈夫、この先10 年は暇でね

キースはずっと前に仕事をリタイアしてゆっくり湖畔生活を送っている。

10年先は暇じゃないの?疑惑は置いておいて

ではお願いという私の声を聞く前に
ブルンブルンと音をさせながらチェーンソーを持ってきて
バリバリと太い枝も切ってくれた。

😥収集用にまとめる枝がまた増えた。
ハサミで切る指がすでに痛くなっちゃってるんですぅ~

さて、最初にキースが言っていたクリーピングチャーリー。
自分ちの芝にあるそれを見せてくれて

ありゃりゃ、これ見覚えあるでないの

クリーピングチャーリー

そう思いながら自分ちの野菜畑のある裏庭を見に行くと
ぎょぎょぎょ

一面のクリーピングチャーリー

野菜に気を取られているうちにその周辺にチャーリーが這いまわっているではないか!!!

私はミントでも失敗している。
湖畔の家の間借り人のおばさんから、以前お化けのような木をくれようとした彼女であるが、虫よけ、動物除けになるからと野菜ガーデンにミントの鉢をもらった。
その株を分けて、ガーデンの角々四方に植えたら・・・

増えすぎる~

野菜ガーデンまで根を張って引っこ抜くのにひと苦労。
鉢のままにしておくべきであった。

春先に摘んだミント
さっと洗って
乾燥機にかけ
ストックしておく

そんなミントやチャーリーに負けず野菜畑では
バターナッツスクワッシュが丸々育って
ついに収穫。

今夏の野菜畑の最終ランナーである。




ふっと

しあわせ
というか
happyというか
それを合わせたような
でも
うまく言い表せない
やさしい感覚が

ふわりとやってきた。

植物たちの命が私に届けてくれたのだろう。

今年最後のフレッシュミントを使って
ココナッツティーを作る。

水にココナッツシュガーを溶かしレモンとそしてミント

バターナッツスクワッシュの収穫を見ながらデッキチェアでひとやすみ。
ココナッツティーを飲んで

ふっと
自分が今
ここにいる不思議を思う。

一陣の湖風に
お隣のメイプルの木から葉っぱが落ちる。

カサカサコロコロ優しい音がする。

病床にある友人に
色づいたメイプルの葉っぱを押し葉にして贈った。

本人の代わりにパートナーの方から

ここのところ鎮静剤でよく眠っていますが
起こして見せました

そんなメッセージが返ってきた。

今ここにある
私たちの命の不思議を
思う。




日本とカナダの子供たちのために使いたいと思います。