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視録的運動(シロクテキウンドウ)

スポーツのストーリーテリング記録運動。スポーツ領域のブランディングやデザイン、写真や映像、ストーリーテリングなどを考察するWebマガジンです。 powered by vennn
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2024年2月の記事一覧

クリエイターがクリエイターであるためにブランド側が肝に銘じること

コレクションのキャンペーンでドーンと出てきたこれ。スタジオ撮影の写真にグラフィックデザインを加えています。まず、インパクトがすごい。写真と、デザインが、大好み。フォトグラファーはVitali Gelwich 。いわゆる"スポーツ業界"のフォトグラファーではないというのが1つポイントで、日本のスポーツ業界で、例えばファッションや広告でゴリゴリやっているフォトグラファーを起用できるブランドやクラブなどがあるかと言うと結構疑問で、その点はこれからスポーツが「スポーツの域を越える」に

日本代表のジャージを着崩して怒られるアスリートの価値

今年のパリ・オリンピックで、スポーツにおける美的感覚的なもの、なにが美しいとされるか、何がかっこいいとされるか、何がメインストリームとなるか、が一方向性を持って定まっていくような気がしています。タイミングもあるし、パリという街で行われるということも手伝うと思います。2019年の女子ワールドカップ フランス大会もそのような役割を担い、あそこから女子サッカーのムードが決まった印象があります。パリという街は、ファッションの聖地ですから(知らんけど)。 スポーツというものが、裸で行

全スポーツにおけるユニフォームは「衣装」であり「戦闘服」ありアイデンティティの「表現」機能

もう全然かっこよすぎて一生敵わないなと思うわけですけれども、パリオリンピックのアメリカゴルフ代表のユニフォームと、クリエイティブです。USA GolfとJ.LINDEBERGとのコラボレーション。

見る者の「視点を変える」身体性

週2回くらいのペースいけるぞ、と思っています #視録的運動 ですけれども、SNSに上がってるクリエイティブを見てあーでもないこーでもないと語ることはデザインやその他を言葉を用いて説明する/整理するための非常によい特訓になるぞ5回目にして確信しているわけですけれど、だんだん増えてきた購読者の皆様にとっても有意義な拝読体験になることを願っています。 さておき、オーストラリア代表やメルボルンFCで写真を撮っている彼ですけれども、目を引く写真を撮ります。もちろん写真それ自体も非常に

作り込めないStorytellingは、音と色と速度とともに。

それなりの良いカメラを使ってそれなりの映像は誰だって撮れるわけですけれども、彼が撮るNBAの数分間は何か他とは違うがしてならない。その空間の雰囲気を"正しく"伝えられているような感覚があります。それでいてスポーツの美しさをスマートフォンの画面いっぱいに表現しきっている。これぞStorytellingという感じがします。 もちろん映画だってなんだって、同じ機材と同じ役者を使っていても「映像が美しいかどうか」という点では監督によって差が出るわけで、そこにはあらゆる技術要素が孕ん

導入0〜5秒の映像分析(固定と揺らぎ)

前回と同じようなフォーマットで、今回は自転車ではなくランニング。UVU CLUBというトレーニングコミュニティのクリエイティブです。 映像の導入部分0-5秒を分析してみます。

「ブレーキレス」な映像がもたらす「シームレス」なコミュニケーション

ハンブルグの自転車ブランド「BRAKELESS CYCLING」の映像作品ですが、1秒目で感じるダイナミックさとスリリングな感情に街の(私たちに近い存在の)ロケーションが合わさると、タウンユースの自転車が突如競技レベルにまで昇華されて、いやはや実はこの自転車はガッツリ競技として用いられている(競技として自転車を漕いでいる人の:この表現あっているか分かりません)ブランドなのか、的に追加情報の連鎖が一気に頭の中で発生します。 スポーツでしか成し得ない表現を探求することはどう考え