ほてり、のぼせ、などのホットフラッシュを軽減!更年期障害を対策する食べ物
今回は、ほてり、のぼせなどの更年期障害を軽減する食べ物を紹介します。
このような不調が起こる理由は、ホルモンバランスの乱れが原因です。
閉経をするとエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が低下します。
低いエストロゲン状態に身体が慣れるまでの10年間、さまさな不調が起こるのです。
10 年間、これらの症状をじっと我慢し続けなければならないのか。
それは、本当につらいと思います。
今回は、病院に行かなくてもできる、最も手頃な更年期障害対策を2015年に中国で行われた研究をベースに紹介します。(2)
更年期障害を対策する食べ物
更年期障害を対策する食べ物として、研究者達が注目したのが豆腐や味噌などの大豆製品、ゴマやナッツなどの種子類です。
大豆製品にはイソフラボン、種子類にはリグナンが豊富に含まれているからです。
イソフラボンやリグナンは、植物性エストロゲンとも呼ばれることがあります。
エストロゲンの分泌が低下している更年期障害の女性がイソフラボン、リグナンなどの植物性エストロゲンを補充することで、更年期の症状が改善するのではないかと注目されています。
今回紹介する研究では、3つの指標を用いてイソフラボンとリグナンの効果を測定しました。
ホットフラッシュの程度、クッパーマン更年期指数、副作用の有無です。
すでに更年期障害でお悩みの方は、こちらのURLからクッパーマン指数を計算することができます。
それでは、イソフラボンやリグナンなどの植物性エストロゲンが更年期障害を改善するのか、結果を発表します。
ホットフラッシュについて
イソフラボンやリグナンなどの植物性エストロゲンは、ホットフラッシュを減少させることがわかりました。
私の周りでもホットフラッシュで悩む女性は、本当に多いです。
体温調節に困っていたり、夜間のホットフラッシュで目が覚めてしまったりと、本当にツラい経験をされています。
ホットフラッシュでお悩みの方は、イソフラボンやリグナンなどの植物性エストロゲンを積極的に摂取してみてはいかがでしょうか?
とくに味噌はオススメです。
更年期障害になると、高血圧になる方が多いからです。
味噌は塩分が入っているにも関わらず、血圧を下げる効果があることで有名になりました。
そんな味噌の効果について詳しく解説した記事がこちら。
もっと楽に摂取したい、という方はサプリでもオッケーです。
ただし、イソフラボンのサプリは少し注意が必要です。
実は、イソフラボンの効果を最大限に引き出せる人、一部しか引き出せない人がいるからです。
ご自身がイソフラボンの効果を最大限引き出せるのか、そうでないかでサプリメントの選び方が変わります。
その調べ方やオススメのサプリメントについて解説した記事がこちら。あわせて読んでみてください。
クッパーマン指数について
次は、クッパーマン指数についてです。
更年期障害を改善した植物性エストロゲンでしたが、クッパーマン指数を改善することはありませんでした。
つまり、めまいや冷えなどの身体症状、落ち込みやイライラなどの精神症状を改善する効果はなかったのです。
ホットフラッシュ以外の改善効果を期待して、イソフラボンサプリメントを飲んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
効果を実感している場合は別ですが、そうでない場合は中止していただいても良いかもしれません。
ホットフラッシュ以外の症状でお悩みの方は、主治医の先生にご相談いただくようお願いします。
副作用について
最後は、副作用について。
とくに植物性エストロゲンを摂取して、副作用は報告されませんでした。
それでは、また次回の記事もよろしくお願いします!
参考文献
(1)公益社団法人 日本産婦人科学会 更年期障害
(2)Chen MN, Lin CC, Liu CF. Efficacy of phytoestrogens for menopausal symptoms: a meta-analysis and systematic review. Climacteric. 2015 Apr;18(2):260-9. doi: 10.3109/13697137.2014.966241. Epub 2014 Dec 1. PMID: 25263312; PMCID: PMC4389700.
(3) クッパーマンの更年期指数