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栄光の架け橋

昨年に勤務していた学校の、運動会後のおたよりに綴った、私からのメッセージです。

校長室に音楽やマイクの声が届いてきました。

体育館での練習が進み、子どもたちが運動場へやってきたのです。
今、やっている仕事はひとまず置いておいて…。足が窓際、いや運動場へ向かいます。

担任や体育主任をしていた頃を思い出します。
体育館や運動場の割り当てと練習の進み具合、そして天気予報とにらめっこしていました。

ダンスは間違いなく覚えてくれるかな。縦と横の列がきちんと揃うかな。このやり方でいいのだろうか。「ウェーブ」はちゃんと波に見えるかな。気にしたらきりがありませんでした。

そして本番。

休んでいて満足に練習ができなかった子も、練習では今一つ気持ちが乗らなかった子も、一生懸命なのです。少々の失敗や列の乱れは気になりません。

エンディング曲「栄光の架け橋」に合わせて、満足そうな表情で戻ってくる姿を見て、安堵と嬉しさが込みあげてきました。心配をよそに、子どもたちはやってくれるのです。

さて、今年の運動会。雲一つない、青空でした。

リレーのスタートを待つ静寂。友だちを応援する気持ち。
衣装を身に着け、かっこよく踊る姿。しかも指先までピンと伸びています。

縄跳びでひっかかっても何度もやり直す姿。リズムに合わせ踊ったりジャンプをしたりと。何より、笑顔いっぱいで楽しそうに演技をする姿を見て、私も心が躍りました。

思いとバトンがつながった…と、子どもたちを誇らしく思いました。
子どもを信じること。
今年の運動会で改めて感じました。

【2022年11月4日 初出】


☆学校で登山に行った記事です。よろしければ、ご覧になってください。


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