見出し画像

赤・黄・青|散文

    お昼前から、急に焦燥感で外出しなくちゃいけない、そんな強迫観念が来た。
   窓を開け、空を見た。
曇り空の風が冷たい。
   決して行きたい訳じゃない。ただ、何故だか行かなければならないと言う強迫観念が強く来て、リボトリールに頼り少しだけ横になり、YouTubeを観ていた。 
   様々なジャンルを観ていたら、心が落ち着き地元に帰りたくなり泣いた。
   もう閉まってしまった和菓子の喫茶店や、お団子屋さん。アーケードの商店街。
   下駄を履いて手を引かれて歩いた道は、今は随分と変わってしまった。
なかった公園や、チョコレート専門店まで出来て、ちょっと小洒落た通りがなんだか可笑しい。
    昭和の時代風景は少しづつ褪せても、変わらないものはいつも私の中にある。

    聴こえない声も心にいつもある。
    愛してる、私が死んでも、ずっと。

    自転車を漕いで勢いよく走り出した。
信号は直ぐに青に変わった。
風の冷たさが、11月と言うことを私に知らせる。

    赤の日も黄色の日も青の日もある、私の心。

    体調は常に不安定だけど、黄色から青に変われる日もある。
    「大丈夫だよ。無理すんな」
おばあちゃんの声が御守り。
    おばあちゃん
私、少しづつでも頑張るね…。
だから見てて。
    私のささやか夢、叶うかなんか分からないけど
今少し本気で頑張りたい事ある。

    きっと難しいけど、夢を見るのは自由だよね?
だから、明日動けたら少し準備を始めようと思う。
    きっと最後の夢になるから。
応援しててね。


  
    きっと明日は…青信号、そう信じたい。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集