【私の仕事】 忘備録(103)クリスマスイブと中国エステ店のママさんたち
◆この記事の内容:
クリスチャンの取引先のママさんたちは、クリスマスに意識が高いことを書いています。
【私の仕事】 忘備録(102)クリスチャンは中国エステのママさん からのつづきです。
キリスト教徒の中国エステのママさんたち
前note記事で「クリスチャン」について書きました。中国エステ(チャイエス)のキリスト教徒の中国人ママさんたちは、「クリスマス」に関しては意識が高い。
クリスマスシーズンが近づいてくると、ママさんたちから「クリスマスは誰とするの?」「どこか行くの?」「パーティーするの?」など、Wechatで電話がかかってくる。
「難波でクリスマスパーティーするけど、来る?」とか誘われたりもする。
堺筋本町でメンズエステをやっている中国人ママさんからもクリスマスパーティーに誘われていた。このママさんは英会話スクールに通っている。そのスクールが開催するクリスマスパーティーがあるらしい。僕はそっちの方が英会話の勉強にもあるし面白そうなので行く予定にしていた。
コメダ珈琲
そんな12月、メンズエステの「S」店のクリスチャンのママさんは、一日に2、3回、クリスマスのことでWechatでメッセージを送ってくる。ママは「S」店を売って仕事をしていないので時間を持て余している。
「あなた、まだKちゃんの店、手伝ってるの?」
「最近は行ってないよ。」
「あたし、アローでパチンコ負けたよ。今、コメダ珈琲で一人。ちょっと出て来て。」
「俺をWechat1本で呼び出すのは、大阪でママさんだけやで。」
「そうやろ。」
なんか喜んでいる。皮肉が伝わってない。ただ、中国メンズエステの広告関係の仕事を紹介してくれるのは、すべてこのママさんだ。むげには出来ない。
「どこのコメダ?」
「どこって、ビックカメラのところやんか。」
「??? あ~、下が天ぷら屋のとこ?」
コメダは難波CITYにもある。ママは難波にコメダは自分が行く1軒だけだと思っている。
ママの彼氏登場
コメダに着くとママは珈琲を飲みながら座って待っていた。
開口一番、「暇や。」
「今、仕事してないの?」
「また、エステ店しようと思うの。だから今、物件を探してるのよ。あっ、あんた、お腹空いてるやろ。いっぱい食べて。」
と言って、メニューを開けてくれた。ママは元々、気前が良くていつもご馳走してくれる。
メニューを見てどれにしようか迷っていると、ママが勝手にオーダーしてくれた。
注文したものを待っていると、ママの彼氏が店に入って来た。
「??? 彼氏と会うことになってたの?」
「あの人、ちょっと早いわ。夜ご飯、食べにいくことになってるの。」
その彼氏がテーブルに来て、ママの横に座った。
「こいつがいつも世話かけてすんませんね。」
「いいえ、どういたしまして。お世話になってるのは、僕の方ですよ。」
「ごめん、店を探すことで相談したかったんやけど、今度にするわ。わたしたち、もう行くわ。ゆっくり食べて。」
レシートはママがとって、彼氏に渡した。彼氏が払ってくれたようだ。なんか恐縮する。でも、ほっとした。
なぜかというと、彼氏の外見は、ヤクザそのもの。背が180cm程あって、男前だか、厳つい顔。見ようによっては高倉健似ていないこともない。
とにかく、ママの彼氏が店に入って来てから、すべてのお客さんの視線を感じていた。
さて、ママも彼氏も帰ってしまったあとに、オーダーしたものが次々に運ばれてきた。すごい量。テープルがシロノワールやミックスサンドでいっぱいになった。ママが頼んだ分もある。そんなテープルでおっさんが1人で座っている。今度は僕に対して強い視線を感じる。
頑張って食べて、食べきれない分は持ち帰ることにした。
いったい自分は何のためにコメダに来たんだったっけ?
店を出て、残ったケーキなどをどうしようか考えた。
このコメダから一番近い中国エステ店「V」がある。その店で仲良くなった香港人のエステシャンがいる。LINEしてみると、「今、わたし、日本にいない。香港に帰ってるの。来月、日本に戻る。」と返事が返ってきた。
久しぶりの韓国アカスリ「K」店
仕方ない。そのつぎに近いのは、Kちゃんの店だ👇
あまり行く気がしないが。。。K店の従業員の子にコメダのシノワールをあげよう。Kちゃんは甘いものを食べないので、ちょうどいいだろう。
K店につくと、エステシャンも含めてKちゃんの友達など全員で5人いた。
その内の一人はどっかで会ったことがあるなあ、、と思いながら、どうしても思い出せなかった。ケーキなどを渡すと女性たちは甘いものが好きらしく喜んだ。
Kちゃんは「あなた、ひさしぶりね。どこか他の店、手伝ってるの?」
「手伝ってないよ。そんな時間ないよ。」
「ちょっと買いたいものあるの」といって、僕の手を引っ張って店の外へ連れ出した。
「ここをクリスマスにするの。電気つける。」と、店の前の花壇を指さした。
「電気?LEDのイルミネーションのこと?」
「たぶん、それ。あなた、買ってきて。お金渡すから。」
Kちゃんはこだわりが強い。買ってきて「やっぱりこれ違う」とか言われたら、返品したり、また買いに行くのが面倒だ。
「日本橋のでんでんタウンで売ってるよ。自転車に乗って一緒に買いに行こう。」
「わかった。着替えるから待って。」
日本橋に向かって自転車を並んで走らせた。
走っている途中、Kちゃんは急に「私、この店、手伝うこともあるのよ。」と言いながら「韓国アカスリ」の店を指さした。
どちらかというとアブナイ系の店だ。
また、止まって、「ドラクエローソン」のネオンのLEDライト指さして言った。「あれが欲しいのよ。わかった?」
「あぁ、あんな感じか。じゃ、道具屋通りの看板屋で買おうか。」
(大阪市中央区日本橋2丁目7−13 / 24時間営業)
看板専門店に入った。
デザイン、制作から納品まで一括でする店のようだ。看板の価格は相対的に高い。安い看板でも1台10万円以上はする。
Kちゃんは、こんな価格でもスーパーで牛乳を買うように買い物をすることがあった。お金持ってきたのかな?カードで買うのかな?
Kちゃんの強引な値引き交渉
LEDのコード式のイルミネーションが置いてあった。クリスマスツリーに巻くタイプに似ている。
税込で6300円。箱の中を開けて製品を確認すると、防水仕様になっている。
「Kちゃん、これでいいやん。とりあえず。」
「うん、これでいいよ。でも、あたし、5000円しか持ってないからね。」と言った。
ちょうど、店長らしき人が店の奥から出てきた。
Kちゃんは、「おにいさん、これ、5000円にしよ。お願い。負けて。頼むわ。」
店長は「えぇっ」という困った顔をしている。Kちゃんは畳みかけるように値下げ交渉する。
僕はその様子を少し離れて見ていた。
とうとう、店長はKちゃんがあまりにもひつこいので、面倒になって「あ~もう、5000円でいいです。」と言って、LEDライトが入った箱をそのまま、袋にも入れずKちゃんに渡した。
Kちゃんはすぐ5000円を渡した。店長は領収書もくれない。はやく帰ってくれという感じ。
「すごいな。Kちゃんは大阪でやっていけるよ。6300円を5000円にさせるのは日本橋でKちゃんだけだよ。」
「わたしは5000円しか持ってないのよ。仕方ないでしょ。」
製品自体は良いもの。日本製でイルミネーションの何種類かの点灯パターンをリモートスイッチで切替できる。後でネットで調べたら、7000~10000円の製品。
あの店長もアマゾンとかネット上の金額を調べているはずだ。だから値段を下げて6300円で売っていたのだろう。それをさらに1300円負けさせられて。。
LEDイルミネーション取り付け
店に着いて、さっそく2人で店の前の花壇にLEDライトをつけた。なかなか綺麗。店がよく目立つようになった。クリスマスの時期だし、ちょうどいい。
そういえば、今日は12月24日、クリスマスイブ!忘れてた!
イブか、、Kちゃんの彼氏、来るはず。。。早めに帰ろう。。
LEDイルミネーションを店の花壇に付け終わって、
「花に水やるとき、どうせ、ホースでジャーってかけるんやろ。これ防水やから問題ないよ。」
「これ、いいね。あたし、もう1個欲しい。今度、買ってきて。」
「俺、あの店、よう行かんわ。」
「今日はありがと。」
「うん、今日は帰るよ。じゃ、また。」
クリスマスイブか。。このまま帰るのもなんかなあ、、、
そうだ!上本町の台湾人ママのメンズエステに寄ってみよう。あの店は朝4時までやっている。
千日前 焼肉屋の火災
日本橋から上本町に自転車で向かっている途中、千日前通りでなんか騒がしい、それに焦げ臭いにおいがしてきた。
消防車両がたくさん並んでいた。ジャンカラ(カラオケ店)が火事かな?と思ったが、実際は焼肉店だった。
実際のところ、ニュースでは「22時30分頃:大阪府大阪市中央区難波3丁目で火災発生」。
僕が見たのは12時頃なので、もう消火作業は終わっていた。それでも、服が煤だらけの若者や、慌てて逃げ出してきたのか、靴を履いていない女性も数人いた。その人たちを救急隊が対応していていた。
自転車を停めてそんな状況を見ているうちに、上本町の台湾人ママの店に行くをすっかり忘れてしまった。
ママのマンションを通り過ぎて自宅に着いて、2時過ぎ。疲れてすぐ寝てしまった。なんとも言えない「クリスマスイブ」だった。
YAHOO!JAPAN
次の朝、起きてからでスマホでヤフーニュースで昨日の焼き肉屋の火事の記事を見てびっくり!
げっ!後頭部と自転車が写ってる!念のため、もう一度、確認した。やっぱり写ってる。
火災現場の前に出過ぎたなぁ。変なおっさんが写っている。すごくカッコ悪い。これって、いつまで載ってるのかなぁ。はやく消えてほしい。
上本町の台湾人ママの店にWeChatで電話した。
「昨日の夜、ホームページ制作のことで店に行くつもりやったけど、火事があってね、それ見てたら、店へ行くの忘れてしまったよ。」
「どこで火事?」
「ジャンカラのところの焼肉屋。」
「あ~なんか、サイレンがずっと鳴ってた。その火事か。昨日の夜、忙しくかったのよ。私、まだ眠たい。」
「あっ、起こしてしまってごめん。また店に行くよ。」
ママさんが僕の後頭部が映っている火事のヤフーニュースを見ないことを願う。
ここまでの記事は去年の12月の出来事です。中国エステのママさんたちとのコミュニケーションはほとんどWechatを使う。現在、TikTokを含む中国アプリを規制しようとする動きがあります👇(ヤフーニュースより)
米国のようにWechatまで禁止されたら、自分の仕事は困ることになるなぁ。。。
さて、「クリスマス」に関連した実話を書いたので、クリスマスに関連する言語学的なことを書きます。
CHについて
christ(キリスト)の「 CH」が「キ」の音であったり、Christmas(クリスマス)のCHが「ク」の音であったり、chicken(チキン)の「チ」であったり、chandelier(シャンデリア)の「シ」であったり、同じ綴りなのにいったい、なぜこんなにいろいろ発音が違うのか?
そもそも、christの「 CH」は、元はギリシャ文字「x」(発音は「kh」)をラテン語に借入された文字、つまり、作られた文字です。
*フランス語はラテン語系です。
ラテン語では、「kh」と共に「k」「ク」を表す文字としてCHが使われました。
ところが、古フランス語時代になって、このCHの音「k」に、口蓋音化がおこり、「tʃ」(チ)と発音されるようになります。
それと、同時にCHが「tʃ」(チ)を表す文字としても使われるようになります。
このようになったCH「tʃ」(チ)が、ノルマンコンクエスト後に英語に借入されます。つまり、英国で使われるようになります。
その影響によって、英語でche、chiのスペルを持つ単語が生まれました。
例えば、古英語の「cien」 ➡「chicken」(チキン)へ、 「ceace」は➡「cheek」(チーク)となりました。
その後、さらに口蓋音化が進んで、CH「tʃ」(チ)は、「ʃ」(シ)の音も持つようになります。
そのようになったCH「ʃ」(シ)の音は、英語に借入されます。
例として、brochure(ブロシャー) chandelier(シャンデリア)など。
ラテン語系のフランス語から入った英単語には、CHで始まる単語がとても多いです。
もちろん、フランス語にもCHで始まる単語は多いですが、そもそも、CHの元の音はギリシャ文字の「x」、発音は「kh」(ク)。
CHのスペル自体、ラテン語系のフランス語に存在しましせんでした。フランス語(ラテン語化)に導入されるとき、CHが作られました。
以上の流れを簡単に書くと次の通り。
ギリシャ語「x」の音 ➡ フランス語のCH ➡ 英語のCH
もちろん、すべてこのルールになったわけではなく、
choir, chronicle, stomachなど、フランス語化(ラテン語化)されず、ギリシャ語の音「kh」[k](ク)の音がそのまま、残っている英単語もあります。
英語が外部からあまりにも多くの影響を受けて形成された言語なので、英語の歴史を学ぶのは複雑です。
シンプルに、下記の①【流れ】と②【事実】を意識して本を読むことをオススメします。
①【流れ】「ギリシャ➡フランス➡英語」
② 【事実】「英語はゲルマン系言語」
そして、③【疑問】「英語はドイツ語と同じゲルマン語系なのに、なぜ、フランス語のラテン語系の単語が英語にはあまりにも多いのか?」
①②③を意識しながら英単語学習をするのがコツです。
まずは、この3つに絞って本を読まないと、読んでいくうちに複雑過ぎて嫌になってしまいます。
以上、僕は語学好きの「変態」です。下記もご参考までに。。
つづく。。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。
◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。
よい子の皆さまは読まないでくださいね。