ちきしょう
ちきしょう。
悔しくて自分に腹が立った。
ただサラダ用オニオンスライスをスライサーで造るだけ、ただそれだけの事。
それだけの事なのに、厚くおろしてしまった。
俺が使ったスライサーは古く、頻繁に都度都度厚さを調整しないとネジがゆるんでくるものだった。
それは分かった上で、何度も調整しながら調整しながらおろしたが、やはり厚みが出てくる箇所はままあった。
それを朝食担当の長に指摘され、『こんなスライサー使うからダメなんだよ』と叱られてしまった。
どうやら新しい小型の、厚さがブレないちゃんとしたスライサーがあったらしい。
何故厚さが頻繁に変わるようなスライサーに疑問を持たなかったのか。いや、疑問を持ったのにその心を置き去りにして「作業」にしてしまった。
こんなに高い時給を頂いておいて、なんだこの体たらくは…。
そんな自分が悔しくて、そんな心の自分に心底腹が立った。何が正社員に誘われた、だ。
俺はずっと食に携わってきたんじゃないのか。
オニオンスライスも分からないのか。
仕事を舐めてるのか。
ちきしょう、悔しくてしょうがない
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