【うつ】ほんとうの自分の気持ちに気づけると人生は拓ける
私が自分の気持ちを言えなくなったのは、何時からだろうかと記憶を遡ると、物心ついたかつかないかの二、三歳ぐらいの出来事に行き着きます。
小さい私の口の右側の頬をつねって「嘘をついた」と、なんか地獄のエンマみたいな声が響き、私の目の前に、怖い顔をした母の顔がありました。
その前後の記憶はありません。
小さい子供の私が何を言ったのか知りませんが、その時の出来事は、身体が固まる恐怖体験として今でも記憶に残っています。
何か言うと恐ろしい目に遭う。とそのとき心に刻んだのでしょう。
私は本当のことが言えなくなりました。
その後も、私が何か言うたびに母が怖い顔で睨むようになったので、私は貝みたいに固く口を閉ざすようになって、声もだんだん出せなくなりました。
二十歳ぐらいの頃は学友から「蚊の鳴くような声で話す女の子」とか「消え入りそうな女の子」、「突いたら倒れそう」などと言われ、生命力もどんどん衰えていく一方でした。
声と生命力は関係あります。
よく通る声をしている人は、エネルギーも高いです。
声を出して自分を表現することをやっていないと、自分の気持ちが分からなくなります。
自分の気持ちが分からなくなると、本当の自分とかけ離れてきて、真実の自分を生きられなくなります。
私たちは本当の気持ちが分からないから、病んだのです。
本当の自分が分からなくなり、気がつけば、ぜんぜん違う自分として生きていて、本当は一緒に居たくない人たちと一緒に居たり、本当は遣りたくない事を遣っていることがあります。
私も本当の自分とズレた場所にいた時、なんだか言いようの無い違和感に苛まれるのだけど、その違和感の正体がわからず悶々としていたことがあります。
やがて人生がおかしな方向へ向かい出し、仕事も結婚も破綻しました。
本当の自分の気持ちが分からず、人生が八方塞がりになったのが三十代の終わりでした。
そこから本当の自分を見つける旅が始まったのです。
あれから紆余曲折あって、やっと気づけました。
本当の自分の気持ちに気づけると、そこから自分の本当の人生は拓けていくのだということが。
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