むちゃくちゃ悩んだこと〜ウクライナ難民

この二日間、夜眠れないくらいにむちゃくちゃ悩んでいました。

ウクライナ難民の17歳の女の子が息子のクラスに来る。ウクライナでシュタイナー学校に通っていた子。とりあえずイースターから3ヶ月間。

その子のホストファミリーを探していると先生からメールがあった。メールを読んですぐ、「うちで預かろう」と思いました。

我が家には、狭いゲスト用ベッドルームがあります。普段は夫がそこを彼のオフィスとして使用。だから、受け入れるとなれば、そこの部屋に。すごく狭いし、バスルームも共有になるし、あまり居心地は良くない。でも、この非常事態。贅沢は言っていられないだろう。

ウクライナ戦争から逃れて、たった一人で外国に来る。どんなに不安だろう。家族は大丈夫なんだろうか。彼女自身だって、辛いことを経験してきただろう。PTSDとか心に傷を負ったりしていないだろうか。

2月に戦争が始まった時、私には何ができるのかわからず、とりあえず募金をした。他に何もできない無力感。だから、何かができる機会があることが嬉しい。

でも、よくよく考えると、私、大丈夫なのか? 受け入れられるのか? と不安になる。自分のこと、仕事でいっぱいいっぱいなのに、ホスト役までできるのか?

私は、過去に2回留学生のホストファミリーをしたことがある。高校生女子、ハンガリーの女の子とスウェーデンの女の子。どちらも3ヶ月間ずつホストをした。

とてもいい子たちだったけれど、3ヶ月のホスト役は大変だった。未成年だから、保護者としての役割をしなければいけない。英語が不自由なので、つきそって何度も病院に行ったりもした。(頭がかゆい・・・とか言う理由で病院に行ったり。涙)高校生だから、大人しく家にいるばかりではない。毎週末パーティで深夜過ぎに帰宅する女子。もしも何かあっても責任を取りきれない。うちにステイ中に妊娠でもされたら大問題だと本気で心配した。

そういう、世話に時間や労力がかかることだけでなく、ストレスも大きかった。

私は、外交的なタイプじゃない。だから、家にいるときには、自分の殻に閉じこもりたい。家は、大事な私のシェルター。私が私らしくいるための、大事な砦。だから、他人が家にいることは、予想以上にしんどかった。あの期間は、私はものすごく頑張ったし、無理をした。

ホストをしたことはいい経験になった。でも、3ヶ月x2人もすれば十分! その経験から、もう、2度とホストはしない・・・と決めた。

あれはもう10年以上前の話。今では私は、仕事も増え、責任も増した。反対に体力はなくなった。

今の私に、もう一度ホストができるのか。

でも、心の奥から声がする。「ウクライナ難民が経験してきたことと比べたら、私の苦労なんてちっぽけなことじゃないの!」って。「わがまま言うんじゃない」って自分が自分を叱り飛ばす声がする。

でも、本当は、ホスト役はしたくないの!・・・と心の奥のほうから聞こえるのが、私の正直な気持ち。自分の役柄ではないし、ホスト役をすると私はものすごく疲弊することを体験から知っている。今「ウクライナの人たちの役に立ちたい」けれど、ホスト役はもうしたくない。

悶々と悩んでいました。

二日間悩んだ末、「役に立ちたい」と思う気持ちは、私のエゴだと思いました。私が勝手に「役立ちたい」って思ってるだけ。大事なことは、その子にとってベストのホストが見つかり、イギリスで安心して暮らせるよう、まわりからのサポートが得られること。

そう考えた時、きっと私よりいいホストがいるはず、と思いました。だって、あんなに小さなゲストルームに3ヶ月間は居心地悪い。しかも、忙しすぎて相手もしてあげられない私がホストマザーなんて。それより、もっと世話好きの、あたたかいファミリーがあるはず。

やっぱり、今は「やります」と手をあげるのはやめよう・・・。誰もいなかったらオファーすればいい。

・・・と思ったところに、息子のクラスのママからメッセージが届きました。「うちで預かることにする」と。

そこはとってもあたたかいファミリー。両親揃ってセラピストで、世話好きで、シュタイナー教育を大事にして子育てをしている。

よかった。
私にとっても、その子にとっても。

私は、また何か別の形でサポートさせてもらうことにしよう。


悩んでるだけで疲れちゃった。
でも、自分のエゴで終わらず、考えがまとめられてよかったと思います。








いいなと思ったら応援しよう!

かよ|ロンドン在住、楽しく人生をクリエイトするシュタイナー教師&経営者 石川華代
よければサポートお願いします。ほっと一休みのコーヒー代にさせていただきます。いつも応援ありがとうございます。

この記事が参加している募集