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老後のことなんて、ずっと考えずに生きてきました。なのに、ここ何年か、老後のことを考えて不安になるようになりました。

それは年齢的なものだと思っていました。老後が近くなってきたから。もうアラフィフ。でも、まだアラフィフ。まだまだリタイアには時間がある。それでも、老後が近づいて現実的になってきたから。

でも、年齢だけのことじゃないと気づきました。

私はロンドンに2020年、コロナのロックダウン真っ只中にドイツから引っ越してきました。懐かしい、居心地のいいイギリスにもどってきた。ロンドンライフも楽しい。生活も安定しているし、経済的不安もない。

今まで、日本、アメリカ、イギリス、ドイツ、イギリスと大洋をまたいで何度も引っ越しをしてきましたが、実は、今、ロンドンに住んで、初めて「ここに永住してもいい」と思いました。

今まで住んだところは、永住することは考えられず、通り過ぎる場所でしかなかった。一時的な住処だった。だから、その場所に未来はない。未来はどうなるかわからない生活をずっと続けていました。

それは、「今」というその瞬間を精一杯生きるしかない暮らしでした。
 

今、ロンドンで「永住してもいい」と思えるようになったら、もう国境をまたぐ引っ越しもないし、遠い場所には移転しないことが前提になりました。(私のことなので、気分が変わるかもしれませんが。笑)

そうすると、身の回りのもの、家具、インテリアなどを選ぶのにも、残りの人生ずっと使えるような本当に気に入ったもの、今までより質のいいものを選ぶようになりました。

家ももっと整えたくなりました。

そうしたら、物に執着が出てきた。

そして、これからの変化を前提に暮らすのではなく、この居心地いい暮らしを守る姿勢になった。

守りの姿勢にはいると、今持っているものを失うことに不安になります。生活レベルを落とすことも不安になります。物を持てばもつほど、それを失うのが怖くなります。


守りの姿勢に入ったら、老後の不安が出てきた。


守りの姿勢に入った途端、「今」より「未来」のことが気になり不安になり出した。


ああ、未来のことを考えて不安になってるなんて、時間とエネルギーの無駄。物を持つから執着する。物があるから物に振り回される。

今できることを十分にやっておけば、未来のことはうまくいく。
今を楽しむ。今できることを存分にやる。


もう、未来の心配はするのやめました。
物に囚われるのもやーめた!・・・と、思いっきり断捨離。

だって、私は何したって生きていけるから。



・・・といいつつ、ちゃんと蓄えるものは蓄えているのですけどね。実は意外と堅実なんです。





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かよ|ロンドン在住、楽しく人生をクリエイトするシュタイナー教師&経営者 石川華代
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