リタイアしたら大学院へ行こう
ここ数年思っていることがある。それは「リタイアしたら大学院へ行こう!」ということ。
私の学歴は、学部卒とルドルフ・シュタイナー・カレッジ卒で終わっている。大学院まで学びたいなあ・・・というのはずっと思っていた。
それに加えて、イギリスの学生ローンの仕組みを聞いたことが、「いきたい!」という気持ちに拍車をかけた。
イギリスの学生ローンは、学費とその他(生活、教材など)をまかなうためのもの。今だったら自宅から通う学部生で年間200万円以上を借りることができる。
返済は、年収400万円くらい超えるまではしなくていい。超えたら超えた分の金額の7%みたいな感じで返済していく。つまり、収入が少ないうちは支払いゼロ、年収500万あっても月々数千円程度の返済。(数値は通貨が変動するので大雑把に書いています)
つまり、リタイアして収入がないか少ないなら、そのまま返済なしで終わる可能性が高いということ。
イギリスでは、それを狙ってリタイア後に大学・大学院にいく人が結構多いらしい。リタイア後に、国からの資金で勉学に専念できるなんて、すばらしい。
リタイア後にこんな楽しみ方ができたら、リタイアライフも生き生きとしそう。
そんなことを思っていたら、こんな本が目について、読んでみた。
脚本家の内館牧子さんが、リタイアを待たずして50代半ばにして東北大学の大学院へ行った経験を書いた本。
私のような生半可な気持ちではなく「学びたい」という強い意志で進学した内館さん。大学院でも、適当にやっていて卒業できてしまうところもあれば、本気で研究し家にも帰れず研究室に泊まり込むみたいな壮絶なところもある。内館さんが行った東北大学は、後者。泊まり込むための寝袋も買ったという。
リタイアではなく、仕事を休む形になる。フリーランスの立場上、2−3年も仕事を休んだら、その後、仕事はもらえないかもしれないという危機感もありながら進学する。
うわ、これは、いかにも大変そうだ。私はここまでやりたいか・・・? と自分に問うと「いやいや・・・」という小さな声が聞こえる。笑
若い子達に混じって学ぶストレスとか、まあ、学ぶ大変さ以外の負担も大きい。
本を読みながら、やっぱり大学院に行くのは違うのかな・・・という気もしてくる。そこまで学びたいことも、普通の大学院には今のところ見つからないし。笑
実は去年あたり、大学院に行く気になっていた。それは、人智学の治癒教育のコース。大学と提携して、大学院卒業の資格までもらえる。パートタイムで3年間。
これなら、リタイアまで待たなくてもいい。大変だろうけど、仕事をやめなくてもいい。きっと若い子ばっかりではない。内容も興味深いし、学んだ後も、私の仕事に活かせる。
行く気になっていたんだけど、「定員一杯で受け付け終了しました」とのことで諦めた。「次は3年後に開講予定です」とのことで意欲が削がれてしまった。次期開講のときのタイミングで状況次第・・・かな。
リタイアしたら・・・と考えるのは、リタイアしたら暇だよなあ、どうしよう。・・・って思うから。
とはいえ、私には定年退職がない。リタイアしたくなった時にリタイアすればいいし、したくなかったら、働ける限り働き続けることもできる。
仕事が楽しいから、私に「リタイア後」というものが来るのかはわからないけれど。
今も、この先も、リタイアしようとしまいと、やっぱり、学び続けていくのだと思います。
トップの写真は、Ruskin Mill Collegeのコース資料からお借りしました。イギリスのアントロ系生物学者ジュディス・サスーンの授業風景。彼女の講義が受けたいの。