映像翻訳者が仕事のこと、語学学習のこと、趣味のこと、フリーランスの働き方、在宅ワークなどについてシェアします。
M.S.さんがオーディオブックの話題を取り上げていたので、私も電子メディアの話を少し。 と言っても超アナログ人間な私はM.S.さんとはレベル違いで、去年、ようやくKindleを手に入れたに過ぎない。 去年の夏、長女が誕生日プレゼントに『薬屋のひとりごと』という漫画をリクエストしてきた。 すでに10巻まで出ていて、この先も増えていく見通しだ。 私は漫画を読まないが、シリーズものを揃え始めれば全巻揃えることになるのは予想がつく。 これ以上モノを増やすのは嫌だな…と思った私は、以
渋谷のbunkamura le cinemaにアンドレイ・タルコフスキー監督の『ノスタルジア』を観に行った。 1982年制作の伝説的な映画で、今回は4K修復版でより美しい映像が楽しめるとのこと。 私が初めてこの映画を観たのは十代のころ。 当時はこのような単館系の映画を独りであちこちに見に行ったものだ。 自由が丘や高田馬場にマニアックな映画を上映するミニシアターがあったっけ。 大人になり、小難しい映画はほとんど観なくなった。 十代のころはあれほど「難解さ」「深遠さ」に惹かれ
完全に在宅で翻訳をするようになってから18年ほど経ちます。 在宅ワークの主なメリットは、通勤時間の節約と対人のストレスがないことだと思います。反対にデメリットは、自己管理の難しさや人と話さなくなること、収入の不安定、運動不足などでしょうか。 私は去年から体調不良で、しばらく仕事を休んでいます。 家でのんびり療養する中で、改めて家にいることの意味を考えるようになりました。 16年前、結婚を機に都心を離れ、郊外で暮らすようになりました。 翌年には長女が生まれ、保育園の空きを待
クリスマスも近いこのシーズン、クリスマスソングを耳にすることも多くなる。 定番のクリスマスソングの1つに、Do They Know It's Christmas? という曲がある。1984年にイギリスの人気アーティストたちが集まってレコーディングしたチャリティソングだ。飢饉に苦しむアフリカの人々への支援を目的とし、この曲が生み出した莫大な収益は全額寄付された。 かの有名なWe Are the Worldの影に隠れがちだが、こちらが元祖。アーティストのコラボレーションによる
私が中学生の頃、学校の英語のテストには必ず発音とアクセントの問題があった。私は特に発音問題が苦手で、よく間違えたのを覚えている。 当時はALTなどいないし、視聴覚教材も充実していなかった。英語教師が自ら発音して教えてくれるのだが、恐らくあまりクオリティの高いものではなかったと思う。 だから発音問題をクリアするには発音記号を覚えるしかない。実際、授業でもよく発音記号が使われた。 それぞれの「正しい」発音は分からなくても、発音記号を覚えればパターンは見えてくる。基本的なパターン(
病気になってしまった。 2ヶ月ほど前から食べると胃痛がして、あれよあれよと悪くなり、とうとう何も食べられなくなって、病院に駆け込んだ。 早速、内視鏡検査。胃カメラだ。 普段ほとんど病気をしない私は、これまで定期検診さえ受けてこなかった。内視鏡検査なんて一生受けることはないと思っていた。でもこうなったらイヤだの怖いだのと言っていられない。とにかく自分の胃の中がどうなっているか見てもらいたい。 前夜9時から絶食。検査は朝10時からだ。 喉に痺れるスプレーをして、液体の薬を飲み
NG案件、なんて偉そうなことを言える立場にはない。 映像翻訳を始めて20年以上、スケジュール以外の理由でお仕事を断ったことはない。いただける仕事は何でも挑戦してきた。 とは言え、できることなら避けたい素材はある。 私がよくお受けするのは、自然・動物関連の番組だ。 動物関連と言うと、まずライオンやゾウを思い浮かべるかもしれない。確かに、セレンゲティとかクルーガー国立公園あたりを舞台にした番組は定番だ。 しかしそのあたりは出尽くした感もあり、動物番組も徐々にレアな題材を求める
小学生の次女の身に悲劇が起きた。 彼女が取り組んでいるスポーツがあるのだが、大会当日の朝に高熱を出した。これまで数ヵ月、怒鳴られ、しごかれ、泣きながら練習してきたのに。衣装もメイクも完璧に整え、持てる力の全てを発揮するはずだったのに。 早朝4時、私たちは棄権の連絡をした。 その後メディカルセンターで抗原検査を受け、コロナ陽性が判明。 その週は楽しみにしていた小学校の宿泊研修の予定があったが、そちらも欠席となった。 本当に、なぐさめる言葉もない。 「来年は修学旅行があるよ」「次
人に薦めたいわけでもなく、それに関する有益な情報や深い解釈を持つわけでもなく、ただただ「好き」な映画は何かと聞かれたら…『ブリキの太鼓』と答える。 1979年公開のドイツ映画。第二次世界大戦中のダンツィヒ(現ポーランド、グダニスク)を舞台に、三歳で成長を止めた少年オスカルが見た奇妙な世界を描く。 劇場で観た記憶はなく、恐らく中学時代にテレビで観たのが最初だろう。その後、レンタルビデオを借りてきて観たかもしれない。 とにかく衝撃だった。 美しさと醜悪さ、生々しい愛欲と切な
私には中学生の娘がいる。思春期と言われる年頃だが、ありがたいことに学校であったことを毎日よく話してくれる。 本当に、ありがたいことに、なのだが… ティーンエイジャーの話を聞くのはなかなかの修行だ。 突っ込みどころ満載にも関わらず、向こうは意見やアドバイスを求めていない。下手に意見しようものなら大抵面倒なことになる。犯罪や命に関わらない限り、聞き役に徹するのが原則だ。「そうなんだ」「なるほどね」「へぇー」など、否定せず迎合しすぎない受け答えで乗り切ることにしている。 子供が幼児
コロナ自粛が始まって間もなく、私はBTSにはまった。 最初はやや拒否感。でもちょっと気になって検索したらおしまいだ。気づけば夜な夜な無限に存在する動画コンテンツを見続ける日々が続いていた。 ジャニーズにもバックストリートボーイズにもはまらずに生きてきた私は、アイドルというものに免疫がなかった。優しい沼にどっぷりと浸かってしまった。 一時は二度と戻って来られないかと思ったが、幸い病気は自然治癒した。今も彼らのことは大好きだが、当時のような熱はもうない。 ところが数ヶ月前、高校時
公立中学1年から英語の勉強を始め、コツコツ努力して(一応)英語を習得したものとして、我が子には早めに英語を学ぶ機会を与えたかった。 周りからはよく「せっかく英語話せるんだから、赤ちゃんのときからずーっと英語で話しかければいいじゃん!」などと言われたが、ネイティブスピーカーでない限りそれは難しいし、中途半端にそんなことをしたら何となく弊害がある気がする。ベビー英会話などに通わせる手もあったが、お値段を見るとちょっと気が引けた。 そんなわけで、特に何をするわけでもなく幼児期は終
娘のスポーツの保護者関係で、些細な行き違いから理不尽なことを言われた。そして不覚にも2日も引きずってしまった… 私は運動神経が悪いせいか、瞬発力がなく、突然言われたことにうまく返せない。だから後から「ああ言えばよかった…」「こう言えば反撃できたのに…」などとグジグジ考えてしまう。そして貴重な時間を無駄にしてしまう。悔しいー!! もともと引きずりやすい性格ではあるのだが、長年の在宅ワークのせいで「気にしい」が悪化しているような気がする。会社勤めのときは、嫌なことを言われたり、苦
家事をしながら、よく海外の動画を視聴する。自分で探すというよりも、Facebookに上がってきたものから選んで観ている。1つ選んで観ると同じ系統の動画が次々にお勧めされるので便利だ。 ながら視聴なので、スクリーンを観ずに聞き流せるものがいい。ながら視聴なので、あまり考えずに聞き流せるものがいい。というわけで、スタンダップコメディをよく観るようになった。 私のお気に入りは、Dry Barというユタ州のコメディクラブの動画だ。モルモン教の土地なので、Dry=お酒を出さないら
新型コロナの第7波が来て、身近でも次々に感染者が出始めた。特に子供たちの周辺では多発していて、いつ感染してもおかしくない状況が続いている。 …と言いつつ、なかなか罹らない。心のどこかで、ウチは大丈夫、と思っている。家族全員、インフルエンザにも罹らないし、基本的に丈夫なのだ。 そんな話を娘たちとしながら「馬鹿は風邪ひかないって言うからねー」なんて軽口をたたいていた。 すると中学生の長女が「馬鹿は風邪ひかないの意味、知ってる?」と聞いてきた。 意味? こんな使い古された言い回しに