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スポーツと精神医学(3): ヘディングをすると認知症になる?プロサッカー選手の認知症遺伝子検査の是非〜海外文献の紹介〜

皆様、こんにちは。鹿冶梟介(かやほうすけ)です。

来月11月から、いよいよサッカーワールドカップがはじまりますね⚽️!

地球上最も熱い祭典、小生もとても楽しみにしております。

(4年ごとに寝不足に陥るのですが、それもまた祭典の一部😴?)

しかし、この人気スポーツであるサッカーについて、神経学・精神医学の観点から警鐘が鳴らされているのはご存知でしょうか?

それは、近年「サッカーのヘディングは認知症のリスクになる」という研究結果が発表されていることです。

「サッカーで認知症?」と訝しがる方もいるかも知れませんが、この知見は複数の研究機関から報告されており、とても軽視できる問題ではありません。

今回の記事では更に踏み込み、"認知症関連遺伝子とヘディングの回数"に関する興味深い研究を紹介いたします。

本記事が、サッカー選手の健康につながることを切に願っております。

【研究紹介】

Associations of Apolipoprotein E ε4 Genotype and Ball Heading With Verbal Memory in Amateur Soccer Players. Hunter LE et al., JAMA Neurol, 2022

https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/fullarticle/2758831

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国内外の研究論文を中心に、スポーツを精神医学の観点から解説!

「健全な精神は、健全な肉体に宿る」と言うが、果たして本当であろうか?現役精神科医が、スポーツとメンタルヘルスに関するさまざまな話題をご紹介…

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