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アイデアを出したいのなら、アイデアにこだわるな

 アイデアはアイデアから離れるほどにわき出てくる。思い付くことは、逃避によって活性化する。だから、斬新な何かをアウトプットするということの意味は、そうではない自らの日常や当たり前ややらなければならない義務を、遠ざけたいという欲求にほかならない。
 つまり逃げよう。アイデアを出したいのなら。ただし逃げるための最初の準備は必要だ。それは、むしろその「やるべきこと」から離れないことである。日常を愛することである。アイデアを考え出そうとすることである。
 そうしながら、それに一生懸命に取り組みながら、しかし、その状況の上で、それらから逃げ出そうとする試み。葛藤。解放の気持ちよさ。それらがまさに、アイデアの源泉となる。
 必要なのは、束縛と逃避だ。
 アイデアは勝手に生まれるばかりではない。生み出すためには、むしろ、くっついていたそれを引き剥がそうとする行為にこそ、意義がある。

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