見出し画像

広い視野に「知識」では十分ではなく

 広い視野を持つこととはなんでも知っているということではない。またそれは、より広い世界のことに目を向けるということでもない。仮に日本に住んでいるのなら、日本以外の世界の事情も知るべきだといだけでは、「広い視野」には不十分である。
 その視野とは、地続きであることを知ることである。自分自身という個人と、そうではない全て。遠く離れた世界が無関係ではないこと。そしてその知見のために、比較できること。

 広い視野とは幅広い知識ではなく、あくまで視野である。それは自分自身を中心とした目の届く範囲全てを指す。だから当然、自分そのものにも意識がなければならない。自分と、それ以外が同じ範囲の中に入っていて見ることができるのが理想だ。

 今、私達は広い視野を持つべきだと言われる。
 それは多くの物事を知るというのでは満足なものではなく、その上で、自らの常識とそうでないものとの常識とを比較し、考え、意識を持つということだ。自分というのは世界から切り離されているものではない。日常は世界と地続きだ。そのことに自覚的であればあるほど、あなたの視野は広くなっていく。

※このテーマに関する、ご意見・ご感想はなんなりとどうぞ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?