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【読書感想】『カラスの親指』/道尾秀介

今まで読んだどんな小説より、今まで観たどんな映画より、○○○○○なストーリーでした。(○○○○○は、後述するネタバレパートで書きます。)
ネタバレなしでこの小説の良さを伝えるのはとても難しいです。でも、自分が今後オススメ小説を問われた時には、真っ先にこの小説を挙げるでしょう。


今回読んだ小説は、前回と同様youtubeチャンネル「ほんタメ」で紹介されていたミステリー小説です。MCのヨビノリたくみさんが「人に勧めたい本1位」と紹介していた一冊です。

「ほんタメ」youtubeチャンネルはコチラ☟

以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。


今回、初めて道尾秀介さんの作品を読みました。文章が簡潔でとっても読みやすいです。ストーリーの展開もテンポよく、あっという間に読み切ってしまいました。
この小説では、「殺人事件」が起きません。盛り上がりに欠けるかというと全然そんなことはなくて、特に「アルバトロス作戦」の終盤はハラハラドキドキの展開が続きます。
そして読了後、思わず「テツさ~ん・・(涙)」と、声にならない声が出てしまいました。詐欺師の物語を読み終わった後に、自分自身が「その物語全体に騙されていた」ことに気づきます。詐欺でだまし取ったお金、繰り返されるボヤ騒ぎ、奇妙な5人の共同生活、トサカと名付けられた仔猫、壮大な復讐作戦、その全て。騙されていたのに、これまで味わったことのない爽快感。とってもハートフルなストーリーでした。

人間は人間を信頼しなきゃ生きていけないんです。絶対に一人じゃ無理なんです。

「カラスの親指」より引用

テツさん、最期の時にタケさんいてくれてよかったね、としみじみ。


確かに「人に勧めたくなる」一冊でした。続編「カエルの小指」もぜひ読んでみたいと思います!




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かわうそ
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