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大好きなものの力で、心を少しずつ動かす

 
 心をこめすぎたnoteを書いた後に、いちいちぽっかり穴があいたみたいになって疲れてしまう。
 大作なんてわけでも全然ないし、書いている時はそんなに精神力を使っているつもりがないのに、しばらく何も書きたくなくなっちゃう。
 しばらくしてから「そうか。この前の文、心こめすぎちゃったんだな」と気づく。

 こんな時はインプットよ! とか思うけど、新しいものを観たり読んだりする気持ちが空気が抜けた風船みたいにしぼんでしまう。ぺにゃ。と床に落ちちゃう気分。

 こんなにシュンとしぼんでいる時。
 気分転換にちょうど良いと伸びた髪を切りに行けたけど、新しく入った人がめちゃくちゃ口をはさんでくるタイプで、もっとしょんぼりして帰ってきちゃった。

 改めて、自分のしゃべるペースがゆっくりしているのだと気付かされた。言葉が一度に浮かび過ぎてその中から選択しているか、浮かんでこないから思い出そうとしているか。とにかく頭の中では忙しくしているんだけどなー。
 頭の回転が遅いのだろう。ペースが遅すぎるからか、その人が「急に黙ってどうしたの?」という風に鏡越しにギョッとして私を見ている。
 慌てて適当な言葉を発して「ちがうんだけどな」と思いながら話が続く。待ってもっとゆっくり話したいのにと思うけど、話はどんどん進み、こちらはそれにつれて気持ちがふくらんできて対処しきれなくなってしまう。

 話のペースが合わない人っているわよね。仕方ない。相手にとってはトロいのかもしれない。
 もちろん相手の話だって聞きたい。聞きたくなるような、その人自身が伝わるような内容や言葉だともっとうれしい。そうは言っても私だっていい加減な時もあるから、その辺は相性なのかな。
 お互いのペースがゆっくりなら良いけれど、話したいことを話せていないと、自分のふがいなさを感じてしょんぼりする。

 本当は映画や漫画の感想も、書きたいものがある。
 一ヵ月以上前になってしまった札幌での出来事を書きかけているのもいくつかあるので、書ききって載せたい。

 息子のサポートに行くといつもそうなのだけど、前半は「自分の感情を※なるべく押し殺して粛々と日々を過ごそう」と思っているからか、とにかく感じる機能が働かない。だからなのか、書く気分にならない。

 今回は、夫が少し長めの出張。新幹線の駅までの送迎をつとめて、寂しい気持ちが倍増しそうだったので、「自分の感情を……(※以下同文)」と思っていたみたい。
 昼間は家事やら外出やらで気が紛れているけれど、夜にひっそり一人でいると、耐えかねて独り言が次々と出る。息子の一人暮らしも夜はこんな気持ちかと、普段よくしゃべる息子の気持ちを思う。そりゃストレスやネガティブな気持ちが積もってくるとしんどいよね。

 こんな時は、大好きなものに意識を向けよう。

 何度目かの「鬼滅の刃 柱稽古編」を観る。
 永遠の命を手に入れたように思える無惨に対し、産屋敷の「人の想いこそが永遠であり 不滅なんだよ」のくだりは、声が乗るともっと良かった。

 それにしても描写に目を見張った。
 まず各回の、柱が技を出すシーン。迫力と美しさがあってくり返し観た。
 それからエンディング曲「永久 -トコシエ-」が流れる中、ナゾのモワモワを発生させながら無惨が静かに歩くシーン。産屋敷邸の庭に入って来た時、展開を知っているのに恐怖心でいっぱいになる。なんなのあの感じ! 「怖いー」と声を出さずにいられない。一人で観ていても、「怖いぃー」と声に出して恐怖心をやわらげる。
 さらに爆破のシーン。障子が焼け、炎が揺れ、降る雪のひと粒が熱でとけ、空気が膨張し、瓦の一枚一枚が破裂したように広がり飛ぶ。炎の中を細かにまきびしが舞う。木々が揺れて、爆風。柱たちの足が止まる。画面の速さの緩急と、それによる迫力!


 原作漫画やその中の小話、ファンブックの内容を、大きく広げているのが今回の特徴だった。私は、最後の2巻でようやくエピソードが明らかになる伊黒さんが好きなので、柱稽古編でアニメオリジナルシーンがたくさんあるのがとてもうれしい。

 柱同士の稽古もカッコ良かったけど、一斉に技を出す瞬間がカッコ良かったなあ。無惨を前にみんな何のためらいもなかった。

 この先、アニメでカッコいいシーンをたくさん観られるのがたまらなく楽しみだけど、つらすぎる展開だから、身が引き裂かれるような思い。つらいけど楽しみで、楽しみだけどつらい。

 柱稽古編を観た後、漫画を読んで確認し。
 また最初から読み始めてしまったりする。

 独りぼっちの夜には、こんなことが楽しかったかな。
 こんな話を、ネット上のやり取りだけど聞いてくれる人がいるのもうれしくてありがたい。
 そしてこれを書いている今の時間!

 なんか元気出てきた。


読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。