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昭和的感覚の随筆・エッセイ

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昭和生まれの氷河期世代が令和の今をなんとなくの感覚でつかみ取った、あるいはつかみ損ねた事柄をつらつらと書き綴ります。
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#日記

憧れのカラーコンタクト

憧れのカラーコンタクト

昨夜、素人さんが配信しているラジオでオルソケラトロジーなる視力回復方法があることを知った。
睡眠中に矯正用コンタクトレンズを着けると、翌日は裸眼でも視力が上がった状態になるという。
いつの間にそんな療法が確立していたのかと驚いた。

が、今回話したいのはオルソケラトロジーについてではない。
その療法を聞いて、コンタクトレンズについてある記憶が蘇ったことだ。

私も若いころは色気づいていた。
お洒落

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町の雑音が音楽に

町の雑音が音楽に

外出すると、Bluetoothの無線イヤホンで音楽かYouTubeかを聴いている人をよく見る。
電車内の若者は、ほぼほぼそうだ。
振り返ってみれば、自分も十代、二十代の時は町歩きの時も電車での通勤の時もいつも音楽を聴いていた。
有線イヤホンで。

それが三十歳を過ぎた頃から変わって来た。
音がうるさくなってきたのだ。
だから音楽を聴くのをやめて、町歩きの時は景色や空を眺めたりするようになったし、電

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氷河期世代はなぜこんなにも虐げられるのか

氷河期世代はなぜこんなにも虐げられるのか

大学時代の友人から、久しぶりにメールが来た。
「暑いけど、調子はどうだ」
そんな書き出しだった。

でも、その後から話は一気に不穏な方向へ。
彼の会社の収支が上手くいっていないらしい。
ついては、早期希望退職者を募ることになったと。
対象年齢は、四十歳から五十歳ほど。
つまり我々の年齢だ。
それは氷河期世代に重なる。

就職する時も大きな苦労があり、働いていても低賃金で、その仕上げとばかりにリスト

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親の老化を感じて

親の老化を感じて

親の老化を感じるのは、子としてつらいものがある。

かつては何でも自分よりうまく、力強く出来る、身近なスーパーマンだったのに。

今では、体の大きさも、力も、こちらの方が上になっている。

まるで、親の血肉を奪って自分のものにしているような罪悪感を、時に感じる。

そして、それはある意味ではその通りなのだろう。

その上に、親の衰えを見せられるのは、心に「来る」ものがある。

たとえばパソコン。

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感じる年齢

感じる年齢

 テレビやネットで大きく取り上げられている人物が年下だと知った時に、自分の年齢を考えさせられる。
 当たり前のことだけれど、年を経るにつれてそういった機会は多くなってきた。
 
 それが活躍している運動選手であれば、努力やひたむきな態度に感服し、自分より若いのに立派だなぁ、と素直に見上げる気持ちになる。
 若き実業家が斬新なアイデアで社会に貢献しているのを見ると、稼いだお金の額を羨ましく思いながら

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