読書記録「大科学少女」
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
今回読んだのは、渋谷圭一郎さんの「大科学少女」上下巻 KADOKAWA です!
・あらすじ
霧生中央女子高等学校に入学した伊勢美咲は、友達の根古守から「科学部」に入部しないかと誘われる。
入部見学に行ってみると、部室である理科準備室には「大科学部」と表記。なんでも、部員が少なくなった物理部・化学部・生物部・地学部を統合したらしい。
部長である老神真昼は3年生で物理専門。2年生は地学専門の笹屋夏樹と生物専門の月野夜鈴香。ちなみに根古は化学専門である。
これと言って科学や理科に詳しくなかった伊勢だが、部活動(紙飛行機を最も遠くまで飛ばす、道端の花の名前を知る、天体観測や水晶採掘)を通じて化学の世界を広げていく。
最近お気に入りの漫画「瑠璃の宝石」の著者 渋谷圭一郎さんのデビュー作。瑠璃の宝石の新刊を買いに行ったタイミングで見かけたため、爆買いしてしまった次第。
「瑠璃の宝石」は地学を専門にしているが、こちらは科学全般を取り扱う。内容も道端の草花の名前や流れ星の採取方法、はたまた黒板消しを頭上に落とすための方法など、身近で触れやすいものが多い。
同時並行で読んでいる本に、左巻建男さんの「世界史は化学でできている」ダイヤモンド社がある。まだ始めの方しか読んでいないが、タイトル通り化学や学問の進歩があってこそ、文明・文化は発展したという。
とは言え、物質の性質や構造など知らなくても、正直生きる上では困ることはない。円周率や重力加速度、ジクロロメタンが何であるかって知らなくても困ることはなかろう。
でも、知らないでいるよりかは、知っていることのほうが、世界をより広く見ることができるだろう。
先週末、暇を持て余した私は、千代田区の科学技術館に行ってきた(子ども連れの家族ばかりで一人で見物している者などほとんどいなかったが)。
医薬品はどうやってできるのか、情報が駆け巡る瞬間、アーク放電の展示など、実験や体験型の展示などを見て一人楽しんだのだが、まだまだ知らないことばかりなんだなと思う。
科学の技術はどんどん進歩していいるけれども、同時に、はるか昔からの原理原則や名称をそのまま継承しているものもある。かつての学者や科学者の研究と発見により築き上げられたのだ。
そのような長い時間の流れを知ることもまた、教養であると思う。
本の話に戻るが、道端に咲いている花の名前を知らなくたって、実は流れ星は毎日何百個も流れていることを知らなくたって、困りはしない。
それでも、興味をもって、少しでも知ろうと思うことが大事なことであるし、今まで見ていたものや現象であっても、異なる視点で見ることができるだろう。
そんな世界に少しでも触れられる作品の一つとして「大科学少女」をちょっぴりおすすめする。それではまた次回!