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古本屋が閉店していた。

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

昨日一昨日と実家に帰っていた。川口家は四半期ごとに「合同誕生日会」と称して、親族一同が集まる機会が度々ある。

※ イメージがしづらいという方は、細田守監督の「サマーウォーズ」を思い出してもらいたい。何しろうちは「本家」だからね(笑)

それはさておき、その合同誕生日会が終われば、特にやるべき予定はない。

川口市と言っても郊外ゆえに、遊べる場所と言ったらイオンモールくらいしかない。いや、イオンモールはもちろん楽しいのだけれども。

そんなわけで、大抵は暇つぶしと散歩がてら、歩いて30分ほどの距離の古本屋へ向かう。

やや雨が降りそうな天気の中、横溝正史の「犬神家の一族」を探しに(案外古本屋にないのね!)出たのだが、まさか展開に。

何度も通っていた古本屋が、今年の9月末に閉店していたのだ。

張り紙を見ると、どうやら30年近く営業していた古本屋だったらしい。

まだ小学生くらいの頃だったか、従兄弟と歩いて訪れて、漫画を買ってもらったこともあった。

学生時代は学校の近くにあったため、放課後週に一度くらいは通っていたと思う。

放課後は図書館か本屋に寄るしか選択肢のない学生生活だったからね。

今年の7月頃に紐解いた万城目学さんの「鴨川ホルモーも、その古本屋で買ったばかり。

この前読んだばかりの、松岡圭祐さんの「ミッキーマウスの憂鬱も、確かそこで買った本だ。付けっぱなしの値札シールを見れば分かる。

現代文の教師が、最近読んだ本として三崎亜記さんの「となり町戦争」を話していた時は、たまたま目に止まって紐解いたこともあった(もっとも、現代文の教師は私のことを心底嫌っていたようだが)。

昔は店先に大きな本棚があって、そこは3冊いくらってコーナーだったから、太宰治や川端康成などの純文学を買い漁ったこともあった。

当時はまだちゃんとした・・・・・・古本屋だったから、古書と読んでも過言ではないような書籍も置いてあった。

小ぢんまりとした店舗でね。狭い店内にところ狭しと書籍が積み重なっていた。2階は漫画コーナーだったが、品揃えも悪くなかった。

そうそう、竹内桜さんの「ちょこッとSister」全8巻を大人買いしたのも、その古本屋だ。まとめ売りの漫画には、底に赤線が引いてあるのだ。

それがいつ頃だったか(恐らく大学生の頃だと思う)、隣に立っていたレンタルビデオ屋ごと改装して、ひと続きの店舗になった。

古本屋として拡大したと思いきや、どちらかと言うとそのレンタルビデオ屋に吸収されたような形で、徐々に大人向けの商品の割合が増えていった。

2階は全部レンタルDVDのコーナーになって、1階の奥側にアダルティな商品の売り場ができた。

そのため、純粋に本目当てに訪れていた客は少数派であろう。

それでも、古本の取り扱いはしていたため、これまでも暇になればちょくちょく訪れていた。

その古本屋が閉店していたわけだ。なんと悲しいことか。

どうやら最後の3日間、店内全品半額セールをやっていたそうだ。知っていたら、爆買いしたのにな。

よく「書店の数が減少傾向」というニュースは度々見ていたけれども、まさか近所で起こるとは思いもしなかった。

そりゃ今どきネットでも本を購入・閲覧できるわけですし、わざわざ古本屋を訪れて紙の本を買うってのも、なかなか少ないかもしれない。

いやはや、結構、思い入れのあるお店だったからなぁ。

だからこそ、思い出とともに、書籍は大切に残しておこう。それではまた次回!

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川口 竜也 / 川口市出身の自称読書家
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