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初めて見る、あのバンド
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
三連休最終日の昨日。暇を持て余し惰眠を貪るくらいならと、映画でも観に行くかと思い至る。
調べている内に、ご高名はかねてから伺っていたが、ついぞ見る機会がなかった「ぼっち・ざ・ろっく!」が目に留まる。
劇場総集編 前編(Re:)と後編(Re:Re:)。月曜日はハッピーマンデーで映画がお安く観れる日だから(?)、一挙見してきた次第。
極度の人見知りな“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは高校でいつも一人ぼっちで過ごしている。バンド活動に憧れギターを始めるも、自室で寂しく弾いてはその動画をネット上に投稿する日々を送る。気づいた時にはバンドメンバーを見つけるどころか友だちが一人もできないまま高校生になっていた。
ある日、ロックバンド“結束バンド”の伊地知虹夏に声をかけられたひとりはバンドに加入する。
前編の上映時間が19:00〜20:30。30分ほど休憩を挟んで、21:00〜22:30と後編をぶっ通しで見続ける。
同じことを考える人はいるもので、前編で席が近かった人と、後編でまたお会いすることもしばしば。
そんなことも、アニメということも忘れてしまうほどのライブ感に、あっという間に時間が過ぎるほど見入ってしまった。
もっとも、アニメ自体をちゃんと見るのは初めてだが、曲は何度か聴いていた。結束バンドの「星座になれたら」は、帰り道によく聞く一曲だ。
君と集まって星座になれたら
空見上げて 指を差されるような
つないだ線 解かないで
僕がどんなに 眩しくても
映画を観るまでは全然知らなかったけれども、”ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは、めちゃくちゃ「努力の人」なんだって思った。
いくらコミュ障で陰キャだからとて、一日6時間もギターの練習を続けられるだろうか。
「ギターヒーロー」としてギター動画を投稿し続けて、フォロワー3万に達成することは、誰にでもできることではない。
そりゃぼっちちゃんの「才能」もあるかもしれない。
しかし、ぼっちちゃんの、後藤ひとりのギターを聴いていると、そんな先天的な言葉で語ってはならないような、熱量を感じるんだ。
「一生才能凡庸 天才じゃないからさ
何にもない何にもできない」なんて言い訳
したくないから 何度でも挑んでやる
ついてこいよ
でも正直、ラストのカットはちょっとびっくりした。
何と言うか、ずいぶん静かに終わりを迎えたなって。
電車に揺られて学校に向かう後藤ひとり。彼女は突然、幼少期の記憶を思い出す。
みんなで集まって遊んでいるお友達と、一人取り残され、保育士さんに手を引かれて、輪から離れるぼっちちゃん。
そして呟く。「今日もバイトかぁ…」と。
でも、昔の「疎外」の記憶を思い出す瞬間は、分からなくなくもない。
後藤ひとりほどぼっちだったわけではないが、私も正直「クラスの輪」や「仲間内」というものが苦手である。
一般的には、周りのテンションが高くなればなるほど、自分もつられてテンションが高くなると言われている。
だが私の場合、周りが騒がしくなればなるほど、内へ内へと籠ろうとする。一人この集団を傍観しているような、一緒にいるのに心は凪いでいる。
でも、どこかこの空間に馴染みたいと思う気持ちが、僅かながらにある。
ぼっちちゃんだったら、この現状を打破したいという勇気が、あった。
そして後藤ひとりは、結束バンドに出会って、少しづつ現状を変えていった。
それはとても勇気がいる。きっかけは偶然だったかもしれない。だけど、その手を離さなかったのは、ぼっちちゃんのロックだ。
だからこれからも沢山見せてね、ぼっちちゃんのロック! ぼっちざろっくを!
今更ながらではあるが、改めて作品を観てから、音楽を聴いてみると、感じるものがやはり違う。
頑張って一挙見した甲斐が十二分にあったなと、「結束バンド」を聴きながら電車に揺れる帰り道。それではまた次回!
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