曇りの古本まつり
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
今日は神保町「神田古本まつり」。午前中は東京読書倶楽部の読書会を主催して、午後からゆっくり本を見て回る。
参加者から「この後一緒に古本まつりを回りませんか?」とお誘いを受けるものの、「一人の方が回りやすいので」とお断りする。
靖国通りの舗道に並べられた本棚と、膨大な量の古本たち。
一緒に見て回ったとて、十中八九はぐれるのがオチである。
それに、私がじっくり見て回りたい。
あいにくの曇天ではあるものの、まぁあまり日差しが強いのも大変ではある。
真夏の京都は下鴨納涼古本まつりなんかは、「納涼」と言っておきながら、汗だくで古本を探し回ることになる。
それはそれで楽しいけれども、これくらい涼しい方が、古本探しにはちょうどいい。
普段あまり書店でもじっくり見るようなジャンルも並んでいるが、ひとまず全ての棚は眺めておきたいところ。
あれね。コミケで言ったら宝の地図を持たずに、取りあえず1列づつ見て回るタイプね。
「早川書房の待機列、壁サークルかよ」という突っ込みを聞き逃さなかったなり。
古本まつりに訪れると、いつも思う。出版不況と言うわりには、読者はこんなにたくさんいるじゃないか、と。
この道数十年の風格のご年配の方から、お子さんと一緒に来た親御さん、真面目に本を読むタイプの大学生、本好きのアベック。
これだけ読み手がいるのに、出版不況だなんて不思議だなと、思わなくもない。
もっとも、私自身は出版関係者ではなく、それどころか、新刊よりも古本ばかり買って、出版業界に全然貢献していない人間である。
そのため、出版不況の深刻さに関してはほとんど知らぬのだけれども、読者たくさんいるじゃんって思うと、ほのかに嬉しくなる。
普段もこれくらい賑わっていれば良いのにと思う反面、毎回こんなに混雑していたら、本を探す余裕なくなっちゃうなという我が儘。
何だかんだ、何かを目的に歩いた方が良い。私でいうならば、今回はSFと絵本ばかり買っていた。
まだ今年の夏どころか、去年の古本まつりで買った本も読み終えてないのにね。
そう言いながら、来週もまた古本まつりに行くだろうなと、まだまだ古本を物色中の人たちを眺めて思う。それではまた次回!