少し前に『アディ・ラルーの誰も知らない人生』を読んだせいかな、ついうっかり人生の短さに思いを馳せたので読みました。この本自体は『読書大全』で知ったんだったか。
表題の1篇だけ読もうかなと思ったけど、勢いで一冊まるっと読んじゃいました! なんというか、どうしても人生訓みたいに読んでしまうけど、まあふつうに人生訓なのかなあ。
ちなみに……
こんな感じでセネカさんに怒られそうな読み方をしてました!
では、以下いつものように引用と雑感でっす。
・「生は、使い方を知れば、長い」(p.12)
というのはまあ、言ってみればわりとふつうだけど、
これはたしかにそうかもと思ったな。あと、普段時間がなくてヒィヒィ言うのに、どかっとまとまった時間ができると、それはそれでうまく使えないんだよなあ……。
・相続についてローマ人が考えたこと
ローマやべえ!!! 面白いなあ。
・かっこいい引用
かっこいい! すごく引用されそう!
過去についてはわりと異議があるけど、とにかくかっこいいので強い。
本を読んでてたまに思うんですけど、かっこいい引用を教える仕事があったりするのかな? 著者の引き出しなのかな? 編集者がいい具合の一文をストックしてる? はたまたそういう惹句集みたいな本があったりするのかしら……?
・「椀飯ぶるまい」という単語を見て
へえー。
・「裾からげ」という単語を見て
へええーーー。
p.213によると性的刺激を与えるためらしい。禰󠄀豆子は違うと信じたい。
・p.40-41で、抑揚の小節をきかせて歌うことや、料理がどんな風に出てくるのか楽しみに待つことにすら手厳しいセネカさんが面白い。
・ローマやべえシリーズ2
セネカさんが手厳しくなるのも頷けるやばさ!!!
ていうか最後の引用のやつは、それもうほんとか? 盛りすぎてない??? ってレベル! 自分がいつか、鼻持ちならない金持ちの悪役になったときに言ってみたいセリフだなあ……!
・ロールプレイのお手本
ほ、ほんとか??? と思うが、エピソード的に面白い。壮大すぎる。あとかえって時間かかりそうで面白い。
・若いかどうかは知らないセレーヌスの悩み
いやあ、すごくいい人っぽいな、セレーヌスさん。約2000年越しに親近感が湧くね!
ここ、めちゃくちゃよかったので、長いけど中略しないで引用しちゃった。
・近頃の学問研究ときたら……
ふふ。これまた2000年ほど前の、見栄の積読批判だね!
というわけで、面白く読みました。「幸福な生について」からの引用がなかったけど、これはとにかくずっと、「自己弁護の意図がまったくなかったとは必ずしも言い切れないであろう」(p.262)という内容で面白かったね!
あと、テッド・チャンの『息吹』はストア派の思想が元ネタってことなのかしら? 手元にないのでわからんけども。
次はフロイトの解説本を読みます。では!