想像力で、人生の落とし所を作り出す
こんにちは。カツオです。
時折、過去の記憶が蘇り、自分の犯した過ちや人を傷つけたことに対して、後悔の念が湧き上がることがあります。
遠い過去であればあるほど、あの時こうしておけばよかった、あんな風にすればよかった、などと手の届かないところに対して、反省の言葉ばかりが頭に浮かび、思わず叫びたくなります。
このような行為に対して落とし所を見つけないといけないと、毎回モヤモヤしていました。
そんな中、先日「あぁ、そういう方法もあるのか」と腑に落ちる人生相談に出会いました。
その人生相談は、7月25日付のAERA.dotに掲載された、鴻上尚史さんの「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」です。
この人生相談は、40代の女性からの相談です。
過去にお兄さんとの関係が悪く、被害者として苦しむと共に、自身が学校でのいじめに加担したことによる加害者としての悔いの両方の苦しみを抱えた相談者さんに対して、鴻上さんがアドバイスされていることが、ストンと腹落ちしました。
「相手の気持ちになって考える想像力」を、身近にいる人達に使っていき、素敵な関係を作り出すことが、未来の「落とし所」だと思う、と鴻上さんはアドバイスされています。
あたかも、私自身が抱える雑多な後悔に対するメンタルの揺れを、どう鎮めたら良いかという長年の悩みに対し、一つの道を示していただいたような気持ちになりました。
他の人の悩みは自分の悩みと共通点があるものですが、鴻上さんの人生相談の回答を読むと、フッと気が楽になる自分がいます。
私の想像ではありますが、鴻上さんは相手を想像し、言葉を洗い出し、どの言葉を用いれば真意が伝わるのかを改めて想像して、さらに推敲を重ねておられるのではないかと想像します。
もしかすると、鴻上さんはファーストテイクで書いてらっしゃるかもしれませんが、思考の過程は間違いなく相当な反復を伴う試行錯誤がなされていると思います。(あくまで、私の想像ですが)
鴻上尚史さんの人生相談は書籍化されています。読まれる方が多いということは、私のように気持ちがラクになる方もいらっしゃるのではないかと想像しています。
本題に戻りまして、冒頭に書いた通り、過去の失敗の記憶が蘇ることによって、心が揺れ動くと言うことを数十年繰り返してきましたが、人には言えない悩みについては、落とし所が見つかりませんでした。
探しても探しても見つからない落とし所は、新しく作ってもいいんだと思えることで、肩の力がすっと抜けました。
鴻上さん、ありがとうございます。
もう、当事者の人には謝罪できないかもしれないけれど、今、自分の周りにいる人に対し、『エンパシー(相手の立場に立つ能力)』を発揮して、どれだけその反省を生かして良い関係を作れるか、というチャレンジをすることにより、精一杯の贖罪をしていきたいと思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
#カツオnote vol.22