マインドフルネス
先日、ある方から声をかけられました。
お坊さんなんですか?
これは比較的よく聞かれます。
ただ、この日はその後に、
マインドフルネスを教えてください
そう言われました。
坐禅ではなく•••
という気持ちもありましたが(エゴですね)、
せっかくなので、何か答えなければと思い、
考えてみると、
マインドフルネスに関しては素人•••です。
毎日、坐禅はしてはいますが、
マインドフルネスをちゃんと学んだことは
ありません。
ですので、「素人」という前提で、
自分なりのお話をさせていただきました。
マインドフルネスとは•••
評価や判断を加えることなく、意図的に、今この瞬間に注意をはらうこと
この定義の通り、マインドフルネスは、
心の状態ではなく、行為を指す言葉です。
逆にいうと、自分たちは、
マインドフルネスという行為でもしない限り、
常に、評価や判断を加えた状態(色メガネをかけた状態)で物事を見ています。
今、何かをしているときでも、未来や過去も含めた他のことに気をとられています。
これがデフォルト、いつもの状態です。
この状態から、
一時的ではあっても抜け出すために行うのが、
マインドフルネスなんだと思います。
その効果は•••
といって、事前に聞いてしまうよりも、
何も聞かずにまずは実践してみるのが
おすすめです。
そして、何か効果が感じられれば続けてみて、何も効果が感じられなければ止める。
この気楽な感じがちょうどいいと思います。
自分が、マインドフルネスの実践として、
実際に行っているのが、
歩きながら行うマインドフルネス
方法は簡単です。
わざわざ、歩く時間をとる必要はなく、
普段の生活の中で、歩く時間を利用します。
みなさんは歩く時に、
自分の足がどういうふうに動いているか
意識したことがありますか?
仏教の瞑想修行の一つとして、
歩行動作を細かく分けて、それを自分の中で
実況中継しながら歩くようなものもあります。
自分もやったことがありますが、
しっかりと足の動きを意識することで、
慣れないと、むしろ、歩くのが難しく、
歩き方もぎこちないものになってしまいます。
自分がやっているのはもっと簡単です。
右足が地面につく時に、
心の中で「右」と確認しながら、
右足の裏の感覚を意識します。
その次は「左」と確認しながら、
左足の裏の感覚を意識し、
また「右」、そして「左」•••
これを繰り返すだけです。
始めのうちは、足の裏の感覚も
そこまで敏感でないかもしれません。
それでも、2、3分続けていると、
だんだんと敏感になって、
地面のひび割れのようなものまで、
足の裏で感じるようになってきます。
履いているものによって感覚が全く違います。
革靴よりスニーカー、スニーカーより草履
の方がより地面の状態を感じやすいです。
でも、革靴であれば、足の裏が曲がらず、
地面と足の裏の間にソールがはさまっている
ような独特な感覚が楽しめ?ます。
とにかく歩きながら、右、左、右、左•••
と確認しながら、足の裏の感覚を意識する。
ただ、これだけです。
特別な機会を作らなくても、
5分歩く時には5分間、10分歩く時には10分間
マインドフルネスが実践できます。
お手軽で簡単な方法ですので、ご興味があれば
ぜひ気軽にやってみてください。
もし何か良い効果があればラッキーです。
宗慧
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