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「何の仕事したらいいですか?」←知らねぇ と答えるキャリアコンサルタント

先日、久しぶりにふらりと飲みに出かけた。

1人でカウンターの小さな椅子に腰掛けてチビチビやっていると、隣にいた常連さんから話しかけられる。

互いの仕事の話になって、私がキャリアコンサルタントだと名乗ると「今月末で無職になるんですけど、何したらいいですか?」と。

その方のことは、以前にもカウンターの並びでお見かけしたことはあったが、ほぼ初対面である。
相手がこれまでどんな仕事をしてきたのか、得意なことや好きなこと、苦手なことや嫌いなこと、何一つ知らない状況で「何したらいいですか?」とはノーヒントの難問すぎる。

例えて言うならば、初めて行った飲食店でいきなり「私、何が食べたいですか?」と問うようなものである。

思い浮かぶ素直な答えは

知らねぇ!

の一択である。
でもまぁ、一応プロを名乗ってしまった以上、そんなことは言えない。いや、やんわり言ったか。


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前述のやりとりは、小さなカウンターバーでの一コマ。相手もお酒が入っているし、こちらも飲んでいる。ましてや初見の相手にガチで真剣なアドバイスを求めているわけではないというのは、お互い承知のこと。

「無職になる自分」を肴に一杯やりましょう。

という常連さんからのトスアップなのだと受け止めて、あれやこれやとくだらないことを言いつつ、たまーにちょこっとだけ真面目なことを挟みつつ。

楽しく話しながら楽しく飲ませて頂いた。
そう、これはバーのカウンターでの出来事だから。


しかし、実際のキャリアコンサルティングの面談時にも似たようなやり取りは発生する。

「私、どんな仕事が向いているんでしょうか?」

相談者は真剣である。恐らくお酒など一滴も入っていないだろう。

こんな雲を掴むような問いから始まって、今の仕事のや、これまでの仕事のこと、得意不得意、仕事観や人生観といった価値観など、あれやこれやと掘り下げながら、次のチャレンジの1歩目を一緒に探す。

「どんな仕事が向いていますか?」

もちろん、答えは知らない。
だから、私は一緒に探したいと思う。

だってキャリアコンサルタントだから。
なんつって。

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