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刀箱師の日本刀ブログ 中村圭佑
2024年12月18日 23:46
尾張鐔の写しとしては自身2枚目となる蟹図の成木鐔。同図は成木氏も好きだったようで相当数作っていると思われ、この鐔は平成3年に「胞山」と号銘を切っていた時期の作。横87.9×縦92.4×耳厚4.4mm(切羽台厚4.6mm)胞山銘の製作年代については以前こちらで考察したが、平成3年の作は中でも最初期頃の作と思われる。鉄地が手入れされ過ぎたせいなのか元からそうなのか分からないが、初めて手に
2024年12月18日 00:28
日刀保では古金工の極めであるが、美術館の図録や刀装具研究家による書籍での極めや同時代の文化的な繋がり(後述)を見ると古正阿弥という極めが適切であると感じる事からここでは古正阿弥として紹介する事にする。非常に大振りで重厚な太刀鐔の形態をしており、真鍮槌目地に日本の四季を表す草木などを金や銀、銅など様々な金属で象嵌している。更に耳には将軍草やウサギ、トンボや梅の花が赤銅象嵌され、側面には菊が彫り