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病院と滞在施設
滞在施設とは、治療期間中に家族が宿泊するホテルや宿のことです。また患者本人が宿泊することもあります。最近のがん治療は入院する期間がどんどん短くなっています。がん治療には手術や抗がん剤や放射線などがありますが、外来通院で出来ることもたくさんあります。そうなると、自宅から病院への通院時間の問題が出ていきます。そうです、がん治療をするというのは、意外にも自宅近隣の病院ではできないことがあります。多くの方は大病院志向というか、がんの治療実績が十分な特定機能病院やがん拠点病院での治療を希望します。
先日、三井不動産レジデンシャルから国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)の横に建設されるホテルのプレスリリースがありました。
こういうホテルはすごく需要があります。特に大病院の近くに建設されるホテルは患者家族や、病院関係者、研修会や講演会などで訪れる方々のニーズがあります。東病院もがんの拠点病院ですし、三井不動産レジデンシャルと良い話し合いが出来たのかなと思っています。柏の葉アドレスは道も広くて、歩行者レーンもあって、綺麗な景観ですし、がん治療の拠点としては申し分ないと思います。
滞在施設では特に小児領域のお父さんお母さんなどの家族の宿泊先が必要な場合があります。小児期は親がいないと治療が成立しないこともあります。それでも親の負担というのは非常に大きいです。例えば仕事を休んで子供の入院や通院に付き添うことで、経済的負担や心理的負担、身体的負担もあります。例えば治療の付き添いでは親は病院には泊まれません。そんな時に一泊7000円の部屋に14日泊まったとすると、14万円です。自宅との二重生活に加えて医療費の捻出を考えるとホテル宿泊は家計を圧迫します。自宅には患者の兄弟姉妹もいるかもしれません。経済的な負担は親の心や体も蝕んでいきます。そういう小児科の患者家族が利用する滞在施設として、マクドナルトハウスやファミリーハウスがあります。
マクドナルドのカウンターの横に募金箱があるのを見たことありますか?マクドナルドは社会貢献としてこの活動に何十年も取り組んできています。このハウスは病院近くに建設されて、日々家族の支援に取り組んでいます。滞在先を支援するという視点で、どれだけの家族が助かるか。
下はNPO法人ファミリーハウスの紹介です。マクドナルドハウスより長いん月をかけて支援を続けている団体です。東京マラソンの寄付先にもなっている団体ですね。
https://www.familyhouse.or.jp/
ファミリーハウスやドナルドマクドナルドハウスの活動は我々医療機関職員も非常に助けられています。特に患者家族の前向きな治療に影響を与えてくれます。
病院と滞在施設の関係。
皆さんに知ってほしい大事なことです。マクナルドでの買い物時や東京マラソン参加の際、ふと気にかけるだけで良いです。
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