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【千葉県立中学入試】21年度一次:1-2 1(2)②ゾウリムシから親の在り方を見直す



■noteに書く意味合い、目標

ここを参照!
これは、柏の葉にすむ保育園児の父が、
中学入試について早すぎる研究を開始し、子育てに生かすための記事。
書いていく答えは個人的な解答で、参考まで。

■1. (2)②い 水が入ってくるので、細胞から水を出す。

問題文(一部色付き)

赤はゾウリムシの考え方。青は浸透圧の考え方が書いてある。


聞かれていること:ゾウリムシがからだの浸透圧を一定に保つ工夫とはどんなものか?選択肢から選ぶ。

答えるまでの思考ステップ
1.前の問題とのつながりを考える。
 前の問題は、半透膜の仕組みを知るための問題でしたね。
 今回は、ゾウリムシの問題。
 なんの関係があるのか、問題文を読んでみると、以下がわかります。
 赤字部①③⑤:ゾウリムシの性質が書いてあります。
  ・ゾウリムシは体内の水分を調節している
  ・ゾウリムシは1つの細胞でできている。
  ・ゾウリムシの細胞は半透膜の性質がある。
  ・ゾウリムシは浸透圧を一定に保っている。

 青字部②④:半透膜と、浸透圧の説明。
  ・半透膜は、水は通すが砂糖粒は通さない膜。
  ・水がとおるとき、水が入ってくる側が受けるちからを浸透圧という。
  ・浸透圧は、水溶液が濃いと大きい。
  ・細胞の中のほうが細胞の外より浸透圧が大きい。

これらのことから、ゾウリムシを一つの細胞(箱)と考えて、
池の水がとおる半透膜が細胞にできていると考えてよさそうです。
ゾウリムシの体内は濃度が高いので、
水と砂糖水で比べると、砂糖水のほうになります。
水のほうは、池の水になります。

また、ゾウリムシの体内浸透圧が大きいと書いてあります。
つまり、池の水が体内にはいってきちゃうという意味です。
水が体内に入ると、濃さが下がりますので浸透圧は下がりますね。
(浸透圧は、濃いと大きいとありますので)
にもかかわらず、浸透圧が一定にできているということは、
濃度を一定に保てるという意味ですね。
水は半透膜から勝手に入ってくるのに、濃度が下がらないということは、
どうやってかわからないけど、入ってきた分の水を外に出しているということになりますよね。
人間でたとえると、口から水分を吐くとか、おしっことして出す、みたいなイメージをするとわかりやすいかもしれません。

シンプルな絵にすると、こんな感じです。

浸透圧(濃さと言っていい)を一定にするには、入ってきた分の水を出すしかありません。(物質が外に出ないとすれば)
なので、こたえは、い(水が細胞内に移動してくるので、細胞の外に水を出す)ですね。

■補足1:この問題は高校化学を小学生向きに解説している。指導する側の理解や指導スキルが非常に重要である。

父の記憶によれば、浸透圧は高校化学でよく問題が出てきました。
Π=cRTだったかな?
イオンの価数や、モル定数、温度などがわかれば比較的溶けちゃう問題だったので、あまり深く浸透圧の意味については理解しないまま受験してしまいました。
いわゆる、計算はできるけどその意味はわかっていない大人になってしまっていました。
これからの時代はただ計算方法を知っているだけではだめで、
考え方を理解して、つまりどういうことなのかを自分で見出す(まとめる。言語化する。人に伝える。応用する)ことが求められているんだなと感じます。
大学受験、社会人の問題解決スキルにつながる、重要な考え方ですね。
こんな問題を小学生が解くことが求められている。
おそるべし。
ちなみに、このあと、ドップラー効果の問題も出てきます。
親や教える側がサイエンスを理解できてないと、
表面的な指導になってしまいますね。

まとめると、
子供の中学受験と見せかけて、実は、指導者のスキルが問われていることがわかりました。。
こどもにわかりやすく、現象や原理を説明する力が親に求められています。がんばりましょう。。

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