「グラゼニ ~大リーグ編~(5)」感想・ネタバレ
どんな本?
グラゼニ=“グラウンドには銭が埋まっている”!!
下は240万円から、上は数億まで。
格付けが、年俸によって完全に決められている超格差社会・プロ野球。
凡田夏之介(ぼんだ・なつのすけ)は高卒でプロ入りした18年目の36歳。
スパイダーズの年俸交渉でモメて大リーグへ挑戦するも、ボストン・ブルーソックスとの契約直前でカットされてしまい。
モップスへ移籍。
その後、FAでゴールデンカップスに移籍していたが、、
35歳となりゴールデンカップスを自由契約となったってしまった。
そんな凡田にボストン・ブルーソックスの新監督に就任したボビー・リード氏から練習参加のオファーが届き。
紆余曲折あって、ゴールデンカップスの2軍生活で鍛えた新魔球・ナックルボールを武器に、ともに海を渡る女房役・パーシーと共にメジャー契約を勝ち取った。
読んだ本のタイトル
グラゼニ~大リーグ編~(5)
著者:森高夕次 氏、足立金太郎 氏
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あらすじ・内容
感想
ナックルボールは、ピッチャーに弱い!
ナックルボールは、待球作戦に弱い!
ナックルボールは、高地に弱い!
ナックルボールは、強風に弱い!
以上が今巻で発覚した凡田のナックルボールの弱点でした。
メジャー初登板で7回、72球、2失点で勝利したと思ったら、2試合目には振らない待球作戦をされて1イニング50球も投げさせられて6失点で負け。
最初の試合のピッチングが良すぎて、東洋人がメジャーリーガーを凡打の山を築いたせいで、新聞記者が面白おかしく書いれて悪役、ヒールになり。
2試合目では、ブーイングされながらマウンドに上がり。
最後まで投げた事と、初回で逆転させてくれたとして拍手されながら退場した。
凡田のナックルは、肉体的には疲れは溜まらないが、精神、脳に疲労が溜まる魔球だった。
前の試合は何とか投げれたが。
ロートルでいつクビになってもおかしくない凡田にとって、振らない作戦は精神的にキツく。
1イニング6失点はロートル投手として致命的な欠点が露呈して終わったと思ったが、、
アメリカの観客はそんな退屈なゲームにブーイングを飛ばすようになった。
魔球ナックルと勝負せずバットを振らないで、バッターボックスで突っ立てるだけのゲーム。
盛り上がりも何も無い退屈なゲームにした相手チームに観客がキレた。
その声援に後押しされて、相手チームは凡田と勝負をさせられて、空振り、凡打の山を築いて行く。
そうすると観客が盛り上がり、凡田も活躍する好循環に入り。
ネットを中心に、絶滅危惧種でロートルの左のナックルボーラーとして人気に火が付き。
凡田は、メジャー挑戦初年でオールスターに出場する事となった。
あまりな場違い感にガクブルな凡田。
ベンチの端っこで気配を消しながらオールスターをやり過ごそうとした凡田だった。
さらにオールスターを開催する場所も最悪だった。
標高が高いせいで空気が薄く、ナックルボーラーとしては空気抵抗が無くて平地より揺れない。
キャッチャーは相棒のパーシーでは無く投げづらい。
さらにバッターがナックルを苦にしない超一流の選手達。
凡田は登板を拒否したが、オールスターの監督から出ろと命令された結果。。。
大観衆の前で満塁ホームランを打たれてしまう。
オールスターを観戦しながら、凡田を獲得したのを喜んでいたチームのGMだったが、、
最高に注目された状態での満塁ホームラン。
自身に恥をかかせたとして、来年継続しようと思っていた契約を破棄し。(凡田には言ってない)
今シーズン、凡田が10勝しないと来シーズン契約しないと決めてしまう。
そしてシーズン終盤。
凡田の成績は8勝4敗。
防御率4.01となっていた。
9勝目を狙っての登板は、強風の日のためコントロールが定まらず惨敗。
残り試合4試合で凡田は契約を取れるのだろうか?
ちなみに契約が継続されなかったら、オークランドのチームが凡田に興味を示してはいる。
GMからすると、凡田は8勝のままで商品価値が無い状態で手放したい。
9勝してしまうと、価値が出て来てめんどくさくなる。
10勝したら契約継続。
35歳を過ぎたロートルにグラゼニな世界は優しく無い。
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