アンソロジーに収録されている斎藤真理子さん訳の韓国文学のリスト
ハン・ガンがノーベル文学賞を受賞しました。
そのため、ハン・ガンの重要な短編である「私の女の実」が収録されているアンソロジー『ひきこもり図書館』(毎日新聞出版)も、3刷が決まり、さらに4刷も決まりました。
それは嬉しいのですが、『ひきこもり図書館』に「私の女の実」が収録されていることに気づいていなかった人がたくさんいたことに、ちょっとショックを受けました。
いろんな人が、ハン・ガンの邦訳リストをアップしていましたが、「私の女の実」は入っていませんでした。
SNSで、「この重要な短編が、英訳はされているのに、まだ日本では翻訳されていない」と書き込んでいる人もいました。
邦訳されているのに。
しかも、翻訳は、斎藤真理子さんなのに。
斎藤真理子さんの翻訳リストを作成している人もいましたが、そこにもアンソロジーに収録されている作品は一部しかありませんでした。
これは、私の宣伝が不充分であったと、大いに反省しました。
私はアンソロジーを編むときにはいつも、斎藤真理子さんにご協力をお願いして、韓国文学の翻訳をひとつ入れていただいています。
斎藤さんは、超多忙にも関わらず、いつもとても快く応じてくださいます。
韓国文学の魅力的な短編を紹介したいと思われればこそです。
それなのに、それに気づいていない人が多いのでは、残念すぎますし、斎藤さんにも申し訳ありません。
そこで、私の編んだアンソロジーに収録されている、斎藤真理子さん翻訳の韓国文学の短編のリストを作成しました!
(作品解説も少し書き加えたいと思っていますが、とりあえずリストのみ)
どれも本当に素晴らしい、珠玉の作品ばかりです!
ぜひお読みください!
『絶望図書館』ちくま文庫 「虫の話」 李清俊(イ・チョンジュン)
映画『シークレット・サンシャイン』の原作小説。
李清俊はすごいです!
『絶望書店 夢をあきらめた9人が出会った物語』河出書房新社 「アジの味」クォン・ヨソン
これも、ほんと、いい作品なんですよ!
その後、この短編を含む、『まだまだという言葉』(河出書房新社)という短編集が出ました!
アンソロジーに短編を収録→その作家の短編集が出る、というのは、アンソロジーとって、とても誉れであり、嬉しいことで、そうなることをいつも願っています。
『トラウマ文学館』ちくま文庫 「テレビの受信料とパンツ」李清俊(イ・チョンジュン)
李清俊、再登場です!
ほんと、すごいので、ぜひ読んでみていただきたいです。
『ひきこもり図書館』毎日新聞出版 「私の女の実」ハン・ガン
『菜食主義者』の種子となった重要な短編「私の女の実」です。
『うんこ文学』ちくま文庫 「半地下生活者」ヤン・クィジャ
トイレのない半地下の部屋に暮らす男の話で、これもすごい!
『イライラ文学館』毎日新聞出版 「当面人間──しばらくの間、人間です」ソ・ユミ
最新のアンソロジーです。
この短編も素晴らしいです!
と同じことばかり言いますが、本当にそうなのでしかたないです。
斎藤さんの推薦作は、いつもしびれるほど、いいのです!
以上です。
どれも本当に素晴らしい、珠玉の作品ばかりです!
ぜひお読みください!