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『あなたに贈る21の言葉』読了
水源純です。
少し前にツイッターでも呟いたのですが、『あなたに贈る21の言葉』(ごま書房新社)の片隅に私の五行歌など載せて頂きました。
今日発売のこちらの本、各文の最後が #五行歌 になってるんです!
— 水源純 Minamoto Jun (@ju_min) June 2, 2023
あとがきでは私の歌集「しかくいボール」や、水源カエデ歌集「一ヶ月反抗期」にも触れてくださってます。ふふふ。
ギフトブックとしてもオススメですよ。
あなたに贈る21の言葉 - ごま書房新社 https://t.co/t4ezAM5hvQ
そんなご縁で読み始めた本です。
気づけば一気に読んでしまいました。
いろいろな人の人生や体験が、著者の水谷もりひと氏の親しみやすい筆致で綴られています。
21のストーリーの中には壮絶すぎる人生も少なくはなくて、
ドキュメンタリーをショートカットで味わえるような。
荒波を越えた先で語られる言葉を、水谷さんによって時折掬い上げられるのだけど、なんていうか、活き造りのようなイメージ。(笑)
ああ、生きた言葉だと思う。
なかでも07のお話の岩本光弘さんの言葉、
「僕よりすごいのは、ヨットのことを何も知らないのに、
全盲の僕が操縦するヨットに乗り込んできたダグラスです」
に私は痺れた。
岩本さんの「全盲で世界初の太平洋横断成功」のニュースは記憶している人も多いと思う。一度目の失敗のあとのバッシングや、それでも二度目に果敢に挑むことへの疑問だってあって。
それでも、この言葉に表われる、彼の成した平らかな世界が輝かしい。
謙遜とか感謝とかの先の、本物のリスペクトがそこにはあって、ただただ眩しかった。
私はふだん五行歌を書いていて、
きっと五行歌の魅力の一つであろう
<生き生きとした言葉での表現>というのを試みているつもりだったが、果たして…。
人生半ば過ぎても、さして大きな壁にぶつかったこともない(蹴倒して通れるようになるくらいの壁ならあった)が、壁なんてあろうがなかろうが、私にとっての太平洋はある。
書く前に、生きなきゃなって思った。や、生きてますけどね。
各ストーリーのあとに、21+αの水谷さんの伝えたいメッセージが五行歌になって置かれているのも、この本の一つの特徴。五行歌というツールで、読者に自然に沁み渡るものがあるのではないかとわくわくしている。
どんな思いでこの本を作られたかは、ごま書房新社サイトで前書きを読めるのでぜひ!水谷さんの略歴もこちらにあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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