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ストレスと脳腸相関

こんばんは。


今日はストレスと『脳腸相関』についてお話ししたいと思います。

慢性的なストレスによって免疫力が弱まると病気になりやすくなるという話は以前させていただきました。



でも、それだけではストレスで免疫力が弱まるとなぜ腸に炎症がおきてしまうのかまでは説明できないですよね。
そこで今日の話題の脳腸相関の説明が必要になってきます。



『脳腸相関』

脳腸相関という言葉を聞いたことがあるでしょうか?私も少し前に知った言葉ではあるのですが、脳と腸は自律神経やホルモンなどの情報伝達系を介して、お互いに影響を及ぼし合っている、ということなのです。


最近の研究で、ストレスが強いと便秘や下痢になるという傾向があったり、逆パターンの下痢や便秘がある人が精神的に不安定になるということが科学的に証明できるようになってきているということです。

つまり脳から腸への影響としては、

『精神的ストレスや極度な緊張状態が続くと、交感神経やホルモンの働きによって胃腸の動きが制限されるため消化が悪くなったり腸がけいれんして、痛みや下痢などが起こることもある。』

『腸内細菌の科学』 内藤裕二著

ということで、逆に腸から脳への影響は、

『腸内細菌バランスの乱れや腸管バリア機能の低下、粘膜の炎症などがあると、腸内でできた炎症物質などが体内に入りやすく、不安などの精神的影響が表れることがある。』

『腸内細菌の科学』 内藤裕二著

ということだそうです。

ストレスが免疫力に関わるのはもちろん、ダイレクトに腸に影響が出るということも研究によって徐々にわかりつつあるということは炎症性腸疾患持ちの私にはかなり興味があることです。

そして腸に炎症があることによって不安感を引き起こすことがあるということは、炎症性腸疾患のある方が、やる気がなくなったり鬱っぽい症状が出ることも説明しているのではないかなと思います。

実際私も潰瘍性大腸炎が再燃して炎症が広範囲に広がってしまった時は、かなり精神的にも不安感が増して辛かったです。症状が落ち着いた後も、やる気がなかなか起きなかったりしていました。


腸に炎症が起きるような、慢性的なストレスを防ぐための対策を練っていければ、今後再燃を防げるかもしれない、と思いました。


脳腸相関について興味がある方、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患をお持ちの方などもし良かったら、以下の腸内細菌の研究における第一人者である内藤裕二先生の学術コラムをご覧いただけると、何かヒントを得られるかもしれません。(内藤裕二先生の著者、『腸内細菌の科学』も大変興味深い内容でおすすめです。)



『書く』ことによるストレス暖和の大切さ

今回ストレスと病気、腸に関して文章まとめることによって、適度なストレスは良い緊張感を生むけれど、慢性的なストレスは私たちに相当なダメージを与えるということがよく分かりました。

そして文章にまとめることで整理され、心が落ち着きました。文章を書くことが精神安定に繋がるとは新たな発見です。


日記を書くと免疫力が高まる!?

自律神経研究の第一人者として数多くの著書のある小林弘幸先生の本『自律神経にいいこと超大全』でも日記を書くことで自律神経を整えることができると説明しています。(日記の書き方などの詳細は書籍をお読みください。私はこの本がとても参考になりました)


日記を毎日書くと良いと小さい頃から聞かされてきましたが、文章力がつくだけじゃなかったんですね。今になってやっとわかってきました。


今や小学校でもタブレットでのICT教育が進められていますが、この日記など手で書くという作業の大切さ、自分自身を知りストレスをためない、よりよく生きる為の勉強を同時に教えることも大切なのではないかと個人的に思います。


日記ってなかなか長続きしなかったりしますが、免疫力を高めるのにいいんですね。自分の気持ちを整理したり、自分自身と向き合う時間を持つことがストレスをためない為にも必要なのかもしれません。

その日記を書くこと自体がストレスになるとよくないので、お気に入りの日記帳を用意したりしながら楽しんで書けると良いですよね。