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『ルポ川崎』磯部涼


ここ最近、川崎を舞台とした映画や本を立て続けに見たこと、そして前々から感じていた地元・いわきとの親和性から、この本を読むに至った。

ディストピアとしての川崎と、そこでもがき、音楽やダンス、様々な方法で自分のあり方を模索する若者たち。

救いようのない人生を強みとして活かせるヒップホップの魅力。

なんとなく感じ取っていたいわきとの親和性はこの本を読んで確固たるものとなった。

海沿いの工業地帯、東北一の風俗街を持つ小名浜港、港にドラッグは付き物。
そして、2011年原発事故により増加した海外日本問わず世界から集まる日雇い労働者たち。

思えば、ヒップホップやキックボクシング等やってる子もたくさんいたな。


いわき市民は皆地元のことを東北の湘南、もしくは東北のハワイと吹聴していたけれど、
実際1番近いのは東北の川崎だろうな。


自分のような人生を送ってもらいたくないという祈り、刹那的にはしゃぎ回る人身供儀のような成人式、“救われる“という希望が産む怨恨。

全てが悲しいし悔しいけれど、決して希望を捨てないのがかっこいい。

久しぶりにルーツを顧みることができて良かった。




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