火星ナツミ
思ったことを気ままに。
見た夢の記録。
ケン・リュウ、ミラン・クンデラ、J・G・バラード、三島由紀夫など、ジャンル問わず好きです。
庭の木に洗濯干せば雪が降る 雪解けは新品シートの匂いがした じゃあまたね強いアイツに会いに行く
夕焼けがにゃんにゃんと鳴き頰染まり ヘンゼルのごとく落とすよ柿の種 身罷った夕暮れよりも恋煩い
盗み見るほどの月はなく コロギスの羽音が闇を切り裂く 迎えにきてよ、ね?ハニー 喜びの舞いを私に見せて 異世界への扉は 満月の日の 月の消えた瞬間にだけ開かれる マツムシの羽音に導かれ 私はミチオシエと共に駆ける さよなら いい夢をありがとう my life
感性はむすんでひらいて手を打った ぺこちゃんの頭を叩きコノバカヤロウ あの夏に消した言葉と戯れて
向かい合う優しさに疾しさを覚えて私は一つ大人になった 翻された結末はひっくり返された顛末より花があったので活け直すことにした 家中の小蝿をメダカの餌にして世界は回る循環してる
ものすごく遠い親戚野口雨情 寝る前に見た一文で明日占う“ねじれたウンコ“明日は良い日だ 咳の間の呼吸音に安堵してようやく眠る午前3時
手のひらには星があり 目があった あの人の真実は 私の虚偽であり 交錯する視線は 昼を夜に変えた 報われない罪を 人になすりつける 可哀想なあの人に 情けをかけるよな 性ではない 手のひらの目ん玉が瞬く さあ 今だ 行け 幸福が罪なのだとしたら 大罪人の私 手のひらに刃当て 魂の目を開く 耳かっぽじってよく聞け 異教徒よ 目ん玉飛び出るまでめぇ見開いて見ろ そして 自らの罪に向き合いたまへ
凡庸な頭で死者を弔うウサギのダンスが流れて止まぬ ハナムグリ10匹いるよなペディキュアし向かう所敵なし良々 三日前に姿を消した彼♂が見つかった蓄熱暖房機の裏だった
濯がれた目から優しさこぼれ落ち憎悪が溢れて出てきたよ 内臓や脳が血を流しても抱きしめたいあの日泣いたあの子を カマキリが3匹集まり魔法陣三角だけでできた集合体
顔がぱっかり開いたら 異次元へのドアが開く 会いたかった顔の 見たくなかった表情を 幾度も潜り抜け またぱっかりと開く 同じことが繰り返され続け 幾度も同じことを繰り返してるうちに 心が壊れないようにする術も身につけていく 頑張りすぎて 視力が弱まってきた頃には もはや相手と自分の区別もつかない それが一番楽な状態? マーブル状に交わって 最も美しいところまできたら もうフィナーレ? 人生はそう甘くはない 自分を騙し 相手を騙せていると
レモンイエローの顔をした鳥を見つけた今日は良い日だ 水面下死んだメダカを思い出し午睡するPM2:00の波間に飲まれて 天井に映る水たまりき揺蕩い羊水泳ぐ夢を見る
熟れすぎたメロンみたいな一日の終わりは表札舐めたくなるね 鳥類は死んだら少しでかくなるスズメもトンビも大きくなってた 好きな人思って眠れぬ夜と違いただの不眠はガサガサしてる
優しさの裏に悲しみがないこと祈り今日もまたさよならまた明日 もう来ない強い言葉を使うたび信用失うオオカミの子 真っ赤っかに腫れた歯茎に蝶とまりこれ見てよカカカと笑う
私が泣いていたとき あなたはテレビを見てましたね 西陽が直に当たるリビングで テレビの真ん前に体を近づけて 黄色い西陽に包まれたあなたは 金色に輝いていて 本当に神サマみたいに見えましたよ 小さな小さな子供の神サマ あなたはあの頃夕方やっていた 鉄道が銀河を走るお話が大好きで いつもお歌を歌っていましたね 汽車は闇を抜けるのですね あなたを思うたび 私の身体は徐々に変化していきます 途方もなく透明で静謐な どこまでも続く夢のがらんどう 銀河へ
確かめるために笑顔を噛み締める 私の笑顔、不自然じゃない? いつどきも儀式としての化粧する私が私に出会うために うたた寝のように息する生きている
オナニーもカッコつけたら歌になる 目の敵弱ってやっと眠りつく金魚の眠りは短い眠り 忌まわしきあいつによく似たバッタの目くり抜いて空に詰めピクセル画にして