見出し画像

COSMOS たましいの楽園  大天使ミカエルとの10年間の記録 1992年~2002年 14歳~24歳 ⑥

学問の追求

「私は勉強ができない」

これは私が中学2年生くらいから自分の中でずっと解決できない問題だった。本格的に勉強に手がつかなくなったのは高校生になってからだった。

毎日の授業、定期テスト、模擬試験などすべてが恐怖の対象になっていった。

私は成績がどんなに悪くても、親や先生に説得されても、もうこんな勉強法を続けていくことはできないし、したくないと決めていた。

そして私にとって学校は「良い成績をとるために勉強する場所」ではなく「何かを見つける場所」になった。

しかし学校では確かな何かを見つけることができなかった。

私は自分の通った高校の文句を言っているのではない。たとえどの高校に通っていたとしても、同じ問題に直面していたと思う。

小学校高学年の頃から中学1年くらいまでの、ただがむしゃらに勉強に熱中していたあの炎はすでに消えて、燃焼し尽してしまった。

私は自分の足で立ち、必要なものを選び取り、何かを感じて自己の問いを研究し、新たな発見を得ていく道を選んだ。

「何かを求め続けていく想い」

そのエネルギーだけが毎日の生活を支えていた。

だからこそこのCOSMOSを書き続けた。

私はそのことを後悔していない。

確かに一般の高校生のように塾や予備校に通ったり、受験対策本を参考に勉強計画を立てたり、家で授業の予習や復習をすることを一切排除した、自分なりの方法で学問を追求していく生活はとても不安定だった。

でも私がしたいのはこんなことじゃない。

すべてを覆してしまうような確固たる真理を見つけることなんだ。

それを突き詰めるまでは、国語や英語や世界史の成績を上げるために勉強したところでまったく意味がない。

そんな想いが爆発した。



どこにも動けなくて辛い。

時間がもったいない。気ばかり焦る。

私は何をするにしても、その根本にあることを突き詰めたくなってしまう。

自分が本当に心から満足して、人に堂々と胸を張って自分の幸せを伝えられるようになりたい。

人と自分を比べたくない。私は私だから価値があると言いたい。

本当に「心から好きなこと」を掴むまで、私はどうしたらいいのだろう。

1つに絞ることができるのだろうか。

でも私の心の奥底にある「たましい」はすべてを知っていて、何が真理なのかを本当に分かっているから、私はその「たましい」に逆らうことができないんだ。

その「たましい」を心の中から取り出そうとして現実の世界を見失う。

それも辛い。

平凡な毎日の中で、当たり前のことさえやりたくない怠惰な感情に流され、一方でレベルの高い感情を求めるのは矛盾している。

けれども今、決着をつけないとこの状態がいつまでも続くことになる。

何をするにしても矛盾を抱えてしまう。

それでは私が困る。

もうこんな状態は嫌だ。


みんな口をそろえて言う。「やるべきことはたくさんある。だからやるべきことからやりなさい。それができなければ、それ以上のことを成し遂げるのは不可能だ」

確かにそうだと思う。

自分の選んだ高校に通っている限り、学校が出す課題やルールは守らなくてはいけないし、家族と共に暮らす以上家族の秩序を乱してはいけない。

そう頭では理解しているのに、心が納得できないでいる。

だからといって、私はたとえ学校を辞めても、家を出ても、きっと何もできないでいるだろう。

それでも私は求めてしまう。

何かもっと違うもの。

同じなのか違うのかさえ本当は分からないけれど。



私は勉強ができなかった。

だけど自分の問いを学んでいく学問がしたいと願った。

そのためならすべてを犠牲にしても構わなかった。

たどり着かないければならない答えが必ずあると確信したから。

だからこの道を選んだ。

私は高校1年生の5月に行きたい大学を決めた。

3年生になって結局その大学しか受けなかった。

自分なりの学問の追求を進めながらでは、それしか方法がなかったから。


高校2年生の終わりごろから私は多くの本を読み始めた。

そして原稿用紙400枚近い文章を綴っていった。

私が学校の勉強ができなくなったのは、自分の心の奥にある「たましい」の存在に気づいてからだった。

ただひたすら暗記してテストの点数を上げることが目的になっている勉強に疲れてしまい、そんな受験勉強にまったく価値を見出せなくなってしまった。

けれど大学には行きたかった。大学で教養を身につけたかった。

だからこそ高校生のうちに、自分の興味のあることを見つけ、その知識や情報を本から吸収し、気づいたことを文章にして書き、インプットとアウトプットで深めようと思った。

そして大学に入ってからさらに何を専攻していくかを決めたかった。

そうやってたくさんの本を読んで文章を書いたこの高校生の頃の経験は、2020年今の私の原点になっていると強く実感している。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?