80年代: サマースクールの5年生女子はご多忙
1980年代の夏休み、校舎の4階にある理科室で
Sさんは心理的に多忙でした
ええと、どっちの役割だったっけと
🎒
我が家から通りの角を曲がれば100m
直線ならもっと近くに住んでいるSさんは
小中学校で何度か同じクラスになりました
憧れることさえないぐらい、総合力の高い子でした
ピアノは弾けるし、上にお姉ちゃんいっぱいいる末っ子がSさんです
本人はお姉ちゃんのお下がりだったり
お母さんとお姉ちゃんたちに寄ってたかって
お洋服から髪型からお洒落にされ
お洒落なのは良いんだけど
ファッションは楽しいけれど
私は着せ替え人形ではない
お母さんとお姉ちゃん達の愛が
ちょっと重い日もあったと推察します
けど、子ども時代の私にはそこまで分からなかった
まるで完璧かのように誤解しました
もちろん小学校に着てくる服と
ピアノ教室のお洋服は変えていました
おそらく、お姉さん達のセンスが大活躍しているのは後者
派手なのではなく、大人っぽいのです
Sさん本人の努力もありますが
お姉さん達が成績良かったり偏差値の高い進学先に進んでいるため
家の中に家庭教師がいるようなものです
頭はいい、毅然としてる、何よりさっぱりとした性格も幸いして
クラスの女子のリーダーやっていました
ランドセル背負ってるけど、心は飛び級してる
かつ、小学生として、担任に頼まれれば
病気で休んだ子のプリントを届けたりも、テキパキこなしてました。
同い年の私からすると、眩しく思えたものでした
🎒
親子で申し込む一日夏季講座みたいなプログラムで
冒頭の理科室に親子が集まりました
興味深いのはSさんがいつもと違うのです
なぜか。お母さんが来ているから
「末っ子」になってるわけです
でも、まだよく分からない当時の私としては
なんかいつもと違うとしか分からない
別に何も問題ないんだけども、印象に残りました。
それは時間が経ってみれば、きっと彼女の内面は忙しいのです
お母さん来てるからという娘の立場と
学校での私の立場もあるしという葛藤で
忙しかったことでしょう
だから小学5年生ぐらいで、すでに我々の心は結構複雑ですね
大人になる結構前にそんな出来事があって
小学生時代といえばこのエピソードを思い出すのでした
なお、そのサマースクールで理科室だったことは覚えていても
何を実験したのか全く覚えていません
「いつもと違うじゃん」ということに、意識が向いていたからかもしれませんね。