私の思う、心の豊かさ
祖父伝来の水餃子は、何度も作ったから、とくに計量しません。
ざっくり材料を買ってきて、勘で作ります。正確には、手でこねるから、触覚でかなり判断しています。
小麦粉を水で練る。この工程は人によっては熱湯を使う人もいる。餃子の皮は耳たぶくらいの柔らかさになったら、水餃子の皮の塊を冷蔵庫などで寝かせる。ボウルに入れて、ラップや布巾で乾燥を予防して。
小麦粉の種類はお好みで。
水も、こねながら小麦粉の玉を作らないように、多すぎず少なすぎず、水を足しながらこねていく。余った粉は、水餃子を包む工程で、水餃子同士をくっつけないために使えるので捨てずに使えます。
では、具というか餡を作ります。
ハンバーグを作るのと、やることは概ね同じです。材料や成分が少し異なる。
ニラをみじん切りにして、ニンニクを程よく入れる。多過ぎても少な過ぎてもいけない。我が家は豚肉で作るけど、豚肉と牛肉を混ぜてもいい。水餃子の餡を作るのだから、もちろん挽肉です。塩胡椒をして、ごま油も適量使います。我が家は母が肉や魚が苦手なので、生姜もすりおろして肉の匂い消しに使うこともあります。あと、どんこを戻して細かく切って入れるのも美味しいです。
具ができたら、1人で黙々と水餃子を作ってもいいし、子どもの頃はキッチンで家族で集まって、皮を形成する人、その上に具を乗せる人、具を皮で包んで完成させる人と、手分けをして会話しながら料理を楽しみました。
学校のこと、最近のニュースのこと、読んだ本のこと、手を動かしながら、家族と様々な話をしました。
何より、自分で料理をすると、どの材料を使ったか分かるのがいいよね。例えば、ニラもひき肉も鮮度が分かりますよね。
強制されて嫌々手伝うのではなく、水餃子を作るのは料理の手伝いの中でもテンションの上がる楽しみでした。父はお酢ではなく、レモンを絞ってレモン醤油にするのが好きでした。
白米と食べても美味しいですが、少年時代のように食べても背が伸びる時期ではなく、服のサイズが大きくなってしまうから、調整が必要です。小麦粉と野菜とお肉だから、ビールなどと水餃子という組み合わせも楽しいですね。
焼き餃子のパリパリ感と油も素敵ですが、水餃子は中に美味しさが閉じ込めてあるので、噛むとスープが楽しめます。
心の豊かさや精神的な豊かさは、文化も含むと僕は思うのです。スーパーや街のお肉屋さんで材料を買ってきて、作って楽しめることは、物の豊かさも必要だから、バランスとっていますよね。
何でもない家族の食卓も、心の豊かさや精神性や文化だなぁと思わされることです。
部活動
Substack版
"A Story About My Own Sense of Abundance, One I Want to Balance With the Material Wealth of Modern Society"
https://open.substack.com/pub/trgrkarasutoragara/p/a-story-about-my-own-sense-of-abundance
プロフィールと自著
無料キャンペーンは終了していますが、全てKindle Unlimitedで読めます。
コンタクト
(コメント欄、X、Threads、Blueskyなどもご利用下さい→ https://lit.link/ktrgr )
余談
Audibleいい感じです。
1989年4月22日 福井市フェニックスプラザ 菊池寛生誕百周年記念講演会の録音です。1940年生まれの方だから、40代の終わりに語られた仕事ですね。たぶん、世代を越えて響くと思います。