【はがきサイズのエッセイ】白玉クリームあんみつ
とある用事で上野へやってきました。ことをすまし時計を見ると、電車の時間までかなり時間が残っています。
これは、ずっとあこがれていた名物、みはしのあんみつをお店でいただくチャンスでは?
そうと決まれば、上野駅を公園沿いにくだります。
グーグルマップを見ながら歩いていくと、外国からきた旅行者が、わたしと同じようにスマホと看板を見比べていて、少し親近感を感じます。
にぎやかな街の色と嬉しそうな見物人の脇をすり抜けると、大通り沿いにひっそりと、みはしの本店がありました。
にこにこした穏やかな店員さんが、昔の雰囲気が漂う素朴なつくりの店内へ案内してくれました。
わたしは迷わず、「白玉クリームあんみつ」を頼みました。
テレビで紹介されているのをみるたび、いいなあと思っていたのです。
ソフトクリームはあっさりしていて、あんこはしっかりと固く甘く、白玉はもちもちで求肥はふわふわでした。寒天は歯応えがあり、ぷりぷりで、小豆も豆の味が濃かったです。
日本一のあんみつはなんておいしいんだろう・・・。
お店を出ると、まだ早い時間だのに空はみかん色に染まっていました。
会社帰りのサラリーマンも、チラホラいます。わたしは緑茶を飲み干し、足取り軽く、キンモクセイ香る上野をあとにしました。
次来た時は、くず餅なんていいな、と考えながら。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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