王道のコンビ、リコッタとほうれん草でスフレ風
シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。
昨日の午後からものすごい強風が吹いているパレルモ地方です。 雨は降っていないけれど、ウォーキングへ出るって感じでもないわ。 今のご時世、風邪を引くのも憚れます・・・。 去年の3月、ロックダウンが始まって家にいるから断捨離を始めました。 特にパソコン内の断捨離と、写真の整理。 もう何万枚もの画像があり、ある程度経ったら外付けのハードディスクに移してはいるのですが、ちゃんとファイルにして分類していなかったので、大変なことになっています。
いくつかのサイトでコラムを書く時、今は勿論写真の提供をしなくてはなりませんが、その写真を探すのが大変で・・・。 例えば何度も行ったことのある街の話を書いた時、そのコラムに見合った画像があるのは知っている、覚えている。 でもそれがいつのことだったか？ 一回しか行った事のない所であれば簡単に探せますが、何度も行っている所だとその数回分の画像をチェックして探し出さなくてはいけない・・・。 「街ごと」とか、「食材ごと」とか、ファイルに整理しないとどんどんややこしくなっていきます。 というか、もうなっちゃっている。
あまりにあり過ぎて途中で投げ出し、その後もどんどん画像は増えて、ちょっとこれは真剣に手を付けなくてはヤバいです。 でもこれに手を付けると言う事は、毎日何時間もパソコンとの格闘が始まるわけで、ただでさえ今note、FB、その他コラムを書いているサイトなど、パソコンに時間を取られているのですけど、この前も書きましたが。
でも今やらないと、絶対に半年後には更に後悔が深まりそうです。 やるしかないのは十分分かっていて、いつやりだすかが問題。 今日から？ ですね・・・。
今日はリコッタとほうれん草のスフレ風。 「風」なのは普通のスフレのレシピではないからです。 スフレってベシャメルに卵黄と具材を混ぜて、そこに泡立てた卵白を加えてさっくり混ぜて焼くようですが、これは全卵をそのまま使います。
きちんと水切りしたリコッタ、茹でたほうれん草と全卵を混ぜ、パルミジャーノのすり下ろしも加えてから形に入れてオーブンで焼くだけです。 シチリアのリコッタはフレッシュで、かなり水分を含んでいます。 水切りしないとベチャベチャになってしまうので、出来経てのリコッタには不向きです。 ２日くらい経った物が良いかな？
何かほうれん草が多過ぎた感じ、まぁ良いっか。
こちらのリコッタ、ザルに入って売っています。
リコッタが出来たところ。 これをお玉ですくって円柱形のザルに入れます。
この2枚の写真を見付けるのにどれだけ時間がかかったか！ 画像は覚えているし、時期は12月だったことも覚えていたのですが、それが2019年だったかその前の年か？ これらを「リコッタ」と言うファイルを作って入れなくては。
それはともかく、こうやって水分を抜いていきます。 出来立てはもちろん熱々で、このまま食べてもとっても美味しいのですよ。 だけれども料理に使うには向かないのです。 お豆腐をそのまま食べても美味しいけれど、調理する時は重しをして水を抜くでしょう？ あんな感じであります。
水分が抜けてくると量が減るのでまたその上に足して、このザルで500gになります。 売る時はこのままプラスチックの容器に入れ、水分がこぼれないようにします。 それでも更に水分を抜いていかないと、まだまだ出る、出る。
リコッタ500gに対して全卵2個、ほうれん草は適当です。
そう言えばフィレンツェ時代、あちこちのトラットリアで「フィレンツェ風」と書いてある物にはリコッタとほうれん草が使われていました。 不思議に思っていたのです。 「フィレンツェ風クレープ」とか、「フィレンツェ風カネロニ」とか。イタリアでクレープ？？ 不思議ででょう？
でも調べてみたら、16世紀にメディチ家のカテリーナがフランスに嫁いだ時に、クレープやほうれん草を持ち込んでいたのでありました。 驚くことにベシャメルソースも！ オレンジで味付けした鶏料理とか、結構フランス料理のベースとなる物は元はトスカーナ料理だったと言うことですね。
と言うことでほうれん草とリコッタのスフレ風も、オリジナルはほうれん草とベシャメルだったのかもしれません、そこまでリサーチしていないです。
去年noteを始めた時、シチリアの事をもっと書こうと思っていたのです。 文化や観光にも役立つような事を。 それがほぼ食日記となっています。 それは自分の好きなテーマだからなんですけど、自然とそう言う流れになりました。 そうしたら食日記を書いていらっしゃる方達と繋がって、更に楽しくなって今に至ります。
今年はもう少し「食」に関する事を、食べた物だけではなくちょっぴり掘り下げた事も書こうと思っています。
写真を探す時間も含めて、今日は長くなりました・・・。