読書記録『「ひとりで頑張る自分」を休ませる本』

こんにちは、神崎翼です。
最近プライベートで大きな転機があって、環境が激変し疲弊することが多くなりました。どうにかセルフケアできないものか、と本に知識を求める日々です。

というわけで、今回の本はこちら。

『「ひとりで頑張る自分」を休ませる本』
(大嶋信頼著/2019.6/大和書房)

カリスマカウンセラー「目からうろこ」のメソッド!
■自分が「いい人」になると、周りは「悪い人」になる!?
気遣い上手の人は、つい「いい人」になってしまいます。
しかし、人間関係にはバランスをとる「恒常性」が働きます。
あなたが飛びぬけて「いい人」になると、
他の人はあなたを困らせる「悪い人」になって、
全体のバランスをとろうとしてしまうのです。

honto商品説明より抜粋・引用

本書では、カウンセリング歴25年、8万件を超える臨床経験、
そして、脳科学と心理学に基づいた、「自分中心」になる生き方をお伝えします。
「自己中心(=ジコチュー)」とは違う、「自分中心」の考え方が、
周りを明るくし、自分をどんどんと輝かせる秘訣なのです。

honto商品説明より抜粋・引用

「いい人」とはなんなのかを解説し、よりよく生きるための対策を講じた人との付き合い方レクチャー本です。自分のことを「いい人」と思っている人だけでなく、「頼まれたり誘われたりすると断れない」「親にいい子だと思ってほしい」「困っている人を見ると助けないといけない義務感にかられる」などなど、善性ゆえに周囲に振り回されてしまう人に特に読んでほしい本です。

今回、ものっすごく勉強になる本でした……!
特に勉強になったのは「恒常性」「万能感」の二点。

 人間関係は「恒常性が働いてしまうから、「いい人」のバランスを取るために相手が「悪い人」の役割を演じることになってしまう。
 そんなことを「いい人」はわからないから、「なんでこれだけ一生懸命にあなたのことを思ってやっているのにあなたはわからないんだ!」と怒りがわいてきてしまう。(中略)
「私は相手のことを思ってやっている」という自負があるから、「いい人」は相手を変えるために横暴な態度をやめることができなくなってしまうんです。

第1章「いい人」になるほど嫌われる 
「よかれと思って」がうまくいかない理由 P.28-29より抜粋・引用

まず「恒常性」ですが、いい人であることは良いことで、それは間違いありません。でも「いい人」であろうとするあまり、周りの人に「悪い人」の役割を押し付けてしまっているかもしれない、というのは驚きでした。でも、正直思い当たる節もあります。

昔のことなのですが、あるグループに所属していたとき、お人好しでいろんなことを引き受けてしまっていた子がいました。でもその子が抜けたとたん、みんながその子がやっていた役割を分担して動きだしたんです。「自分ががんばっていた意味って……」とその子はショックを受けていましたが、「恒常性」を知ったうえで考えると、「みんなが頑張る機会をその子が全部奪っていた」ということでもあったのだなぁと。

次に「万能感」について。

「自分のせいで、あの人が悲しんでいる」「自分のせいで、あの人が大変な目にあってしまった」と、人の感情や不幸の責任を感じることも、実は万能感なんです。
 電車でチラッと目が合った女性がプイッとした時、「あの人を不快にさせてしまったかもしれない」というのも万能感なんですね。
「いい人」は、自責とか罪悪感として捉えているのですが、それは間違っています。
「自分がすべてをコントロールしなければならない」という万能感からきているんです。

第3章 自己肯定感をジャマする「万能感」を捨てる 
「いい人」になって救いたいのは「過去の自分」 P.95より引用

「卑下慢」「謙虚も過ぎれば傲慢になる」という言葉は昔からありますが、それとは別角度でいい人を突き刺す「万能感」という言葉。せめて中二病時代に卒業しておきたい単語ですが、今ですら思い当たる節がありすぎて……!
相手の人生は相手のもの。わかってはいるけども、とりわけ家族といった親しい相手だと「自分がなんとかしなくちゃ」と思ってしまい、案の定うまくいかず、もどかしかったりやるせない気持ちになることが多々。これも万能感だと理解すると「そりゃそうだよ!!」と恥ずかしい気持ちでいっぱいです……。

本の後半ではそれ以外にも「罪悪感は「他人からの支配」のはじまり」「すでに優しいあなたに笑顔はいらない」「困った人を手助けせずに観察する」「「自分中心」になる途中が、一番嫉妬される」などなど、引用祭りをしたくなるほど勉強になる自分の心理や他人との距離の取り方などためになることが山盛り書いてありました。

いい人であろうとしているのに、なぜか人生がうまくいっていない人、必見です。

それでは今日はこの辺で。
また次の記事でお会いしましょう。


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神崎翼
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