見出し画像

スポットワーク新サービス「メルカリハロ」にログインしてみた

2024年3月5日(火)午前10時にメルカリハロがスタートしました。リリースはかなり前から知っていたので先月末にアプリのダウンロード予約をして待ち構えていました。
「3月末くらいかな?」という予想に反して1週間でスタートしたので「はやっ」という印象。

まだまだ立ち上げて数時間余り。この先どう進化するかはわかりませんが、メルカリハロ超初速の時点で、これってなんなん?を激薄、激浅で恐縮ですがお伝えいたします。


メルカリハロって何

メルカリハロは、メルカリがリリースしたスポットワークマッチングアプリです。会員登録さえすれば、掲載している仕事に即応募、即勤務ができ、その日のうちに登録口座にお金が支払われるという非常に便利な仕組みです。

2023年11月にスタートが発表され、いつ始まるのだろうかと、求人サービスオタクのわたしはワクワクドキドキしておりました。


そもそも、スポットワークマッチングアプリとは何か

メルカリハロが区分されるスポットワークマッチングアプリとは何なのか?
言葉の通りスポットワーク(短期・単発の仕事)を求職者に紹介するマッチングアプリです。多くは雇用ではなく業務委託として仕事を提供し、マッチングすればすぐに仕事につけてすぐにお金をもらえるのが特徴です。
いますぐ人が欲しいお店や会社はかなりの高確率で働き手を獲得することができ、採用難時代にぴったりマッチして一気に市場価値を伸ばしています。

スポットワーク協会(そんな協会もあるのです)の調べでは年間利用者はのべ1,000万人にも上り、先日のニュースでは売上市場規模が年間650億円ほどに広がっているそうです。(矢野経済研究所調べ)
Indeedの日本国内での売り上げが680億円と発表されているので、それと同等!すごいマーケットになっているのですね。


スポットワークマッチングアプリの歴史

このサービスは最近できたのかと言われると、実は歴史があります。この世界のイノベーターはショットワークスで2004年にYahoo!Japanとリクルートとが合弁で興した株式会社インディバルが翌年にリリースしました(たしか)。形は少し違いますが、仕組み的には20年前から誕生していたんです。

モバイルインターネットの「iモード」が始まったのが2000年。このころからアルバイト求人情報誌のフロムエーやanが情報をネットや携帯へ配信を開始。2002年にアルバイト専業の「バイトル」がサービスリリースし、本格的にアルバイト求人がネットや携帯電話でも探せる時代が始まりました。
その2年後にリリースされた新サービスですから、当時はけっこう衝撃的でした。

そもそも短期単発の仕事、ヒバライの仕事は総合アルバイト求人サービスの人気のコンテンツ。それだけを切り取って、さらに「求職者登録型採用支援サービス」という考え方でマッチングサービスに仕立てたことが驚きで。Yahoo!というテクノロジー屋さんがすごい仕組みを考えたと思ったものでした。

その後、同インディバル社が2008年にシフトワークスというシフトでアルバイトを検索するサービスをリリースしたり、派遣会社さんが短期単発業務への派遣を行うサービスサイトを作り出し、スポット仕事の検索サービスが非常ににぎやかになったのもつかの間、2009年にリーマンショック、2012年10月1日の派遣法改正でいわゆる「日雇い派遣」が禁止になり、「短期単発仕事で人不足に対応する」という機運の盛り上がりが、かなり下火になっていきました。

そんな閉塞感ある世界に風穴を開けたのがタイミーで、2018年に「スポットワークマッチングアプリ タイミー」のサービスをリリース。
「短期単発バイト」を簡単にアプリで検索できるうえに、面接無しで即勤務ができる仕掛けをつくり、さらに翌年にはセブン銀行からであれば給与がその日のうちに引き出せる仕組みにまで昇華させて求人業界を震撼させました。

ヒバライでお金をもらう、現金と領収書とを引き換えにする「とっぱらい」の仕組みは当時は影を潜めており、日雇いと言えども給与の支払いは何日か置いての振り込みが当たり前でした。それが働き終わったら指定口座に即振り込まれ引き出せるという画期的な仕組みは瞬く間に人気になりました。

その後、ワクラク(ワクラク)、シェアフル(パーソル)、ジョブクイッカー(リクルート※現存せず)などが相次いでリリースされ、介護業界や飲食業界、不動産管理などの超ニッチな限定サービスも出始めました。

2021年には「LINEスキマニ」というブランドでLINEもこの業界に参入。そして満を持して今回、メルカリが「メルカリハロ」というブランドで参入となったわけです。

ダウンロードして、使ってみての感想

メルカリハロを実際にダウンロードしてログインしてみての感想ですが、とにかく登録は楽です。メルカリでアカウントを持っている人なら、大げさではなくダウンロード後10秒以内に利用ができます。

そもそも、スポットワークマッチングサービスは、求職者が仕事に応募しマッチング成立した時点で働きに行ける仕組み。企業側が面接して選ぶ、という工程が省かれているため、基本的には企業側に求職者の選択権はありません。(一回来た人をリクエストすることはできるサービスもあります)

面接無し即勤務可能は求職者にはありがくだから応募が高確率であるわけですが、雇う側にしてみたら誰が来るかわからないことは不安。「いい加減な人が来ない」という信用担保がポイントになります。

タイミーなどの既存サービスは、個人の認証を行たうえで、事前の審査やマイナス情報のチェックなどを外部サービスに依頼したりしながら登録し、OKが出てから利用開始になることが殆ど。なので利用開始までに時間がかかりました。

メルカリハロの強みはすでに利用者の信用情報を持っていることです。
メルカリで獲得した月2,260万人の利用者にはすでに「信用情報」があり、それをメルカリハロにひきついでいます。
なので『メルカリでログインする』のボタンを押せば、それで基本登録は官僚となります。メルカリに口座があって、正しく利用を行って信用を担保していれば審査なしでメルカリハロを利用ができます。

実際に応募する場合には、緊急連絡先の登録、写真の登録、国籍・性別の登録などの追加情報登録が求められますが、写真登録以外は瞬間で終わります。(これも自撮りですぐに終わるのですが)

応募ボタンを押すと
・必要な持ち物の確認
・応募資格の確認
・必要書類の確認(労働条件、職場ルールなどをダウンロードし確認)
・キャンセルポリシーの確認
と、5STEPで確認事項を踏んで、実際の応募になります。

応募以降は想像ですが、おそらく既存サービスと同じように、雇った側、働いた側の双方が相互評価をして、完了したらアルバイト料金が支払われる仕組みなんでしょう。この講座もメルカリで使っている口座なので事前登録は不要です。ゆくゆくはメルペイとして電子払いが可能なようにサービス進化を狙っているようです。

3月5日(火)10時30分時点で掲載されている案件は、正直始まったばかりなので少ないのはいたしかたなしです。とはいえ、他のスポットワークアプリには出ていないブランドやカフェのスポットワークなど働く場所のバリエーションもあり、この先も広いジャンルで仕事が増えていくんだろうなと思いました。

飲食、販売、物流倉庫など仕事のバリエーションは豊富


終わりに

求人サービスの立ち上がりは、案件と利用者のバランスが難しく、応募が来なければ企業は利用しないし、仕事が少なければ求職者も利用しなくなるし。ちょうどいいところで供給を続けられるといいのですがなかなか難しいのです。そして応募者の立場で言うと、知らない会社がやっている求人サービスは怪しく思うのでとっつきにくい。これは求人広告を掲載する企業側も同じです。

メルカリハロの場合は、すでに月間2,260万人のメルカリ利用者がおり、メルカリブランドで安心して利用する求職者も多いのではないかと思われます。(専門アプリになっていて、メルカリアプリから直接仕事探しができないようですが、これは当初リリースとは異なっていますね。)

と、なると。案件が少ない今は応募者を入れ食いで応募者を獲得できるチャンス!かなと、企業の支援をしている側としては思います。
関東限定のスタートではありますが、人不足で困っている求人募集企業側としては、利用しない手はないんじゃないかな?と。ビッグチャンスが訪れているような気はします。(何かもらっているわけではないので念のためw)
◼️2024.03.06追記 リリース記事が出ました
メルカリアプリにも実装連結されていくようです
1日早くハロアプリを使ったようです、汗



おまけ
2年前にエモトのHRでスポットワークの未来について語ったアーカイブ動画もあります。60分と長いので、お時間があるときにでもご覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?