ノルマとクライアントファーストの矛盾に苦しんでしまうあなたへ
あなたは鹿だとします🦌
捕食者であるオオカミは怖いです🐺
しかし、狼がいなくなった山では鹿が増えすぎ、餌となる植物が根絶やしになり、鹿も滅びます。
一見敵対しているような関係でも、実は共存しているのです。
生物は「最強」が生き残れる訳ではありません。
「最適」こそ生き残るための道なのです。
企業や事業も生物と同じです。
持ちつ持たれつ、共存できる関係が「最適」なのです。
営業とは?
営業とは、
と定義できます。
顧客になんの利益を産む可能性もないものを販売するのは詐欺ですし、自社の利益が全くない活動はボランティアであり、どちらも営業とは言えません。
顧客に利益を提供することが企業や事業の存在意義となり、社会に存在する価値となります。
つまり、「クライアントファースト」とは、クライアントへの利益を最優先にするという、ある意味で営業の定義そのものを指している言葉であると言えます。
では、企業や事業にとっての「利益」とはなんなのでしょうか?
企業にとっての利益とは?
マーケティングの父と言われるドラッカーは利益のことをこのように表現しています。
これを人間に置き換えると、生きる目的というものがなくても人間は生きていくことが出来ます。
しかし、食べ物がなければ生きることはできません。
これが「目的よりも条件のほうがきつい」という意味です。
つまり、売上(利益)ノルマとは「生きるために必要ためな食糧の確保目標」といえます。
売上(利益)ノルマとクライアントファーストは矛盾するのか?
結論、矛盾しません。
営業の定義から考えると、自社の売上・利益が積み上がるほど、それ以上に顧客の利益が積み上がるからです。
ただ、これはすこし綺麗事です。
「は?お前は月末に上司に『死んでも売ってこい。売ってくるまで帰ってこなくていい』と言われたことないの?」
という声が聞こえてきます。
クライアントファーストでない売上を作った経験がある人は少なくないのではないでしょうか?
では、なぜ売上(利益)ノルマとクライアントファーストは矛盾しないと言えるのでしょうか?
「継続的な活動」の意味とは?
前述した営業の定義に「継続した活動」という言葉があります。
クライアントは愚かではありません。
自社の利益にならず、営業してきた会社側のみ利益がある提案を継続的に受け入れるでしょうか?
答えはNoです。
一度はクライアントを騙せたとしても、結果的に利益に繋がらないことが分かった場合は継続は難しくなります。
「継続的な活動」を行うために営業は常に、付き合いを続けるメリットを示し続けねばなりません。
そう考えると、一時的に利益の不均衡が生まれたとしても最終的にはお互いが利益を得られる関係性でなければ「継続的な活動」にはならないのです。
ノルマとクライアントファーストは両立する
営業とは、
です。その前提から考えれば、顧客の利益があればこそ私たちのノルマと呼ばれる目標数字は達成されます。
焼き畑農業的に顧客の利益にならない商材を売り逃げすると、継続的な活動にはならず、それは営業とはならないのです。
同時に顧客を第一にすることは、お金をもらわないことではありません。
それでは自社の活動が継続できなくなってしまいます。
顧客からお金をいただきつつ、顧客の利益に貢献する。
これが営業の本来のかたちであり、ノルマとクライアントファーストの両立なのです。